各国の経済成長率を国際比較した図録を作成した。EUについては英国、ドイツ、フランス、イタリアの主要4カ国の平均値である。

 近年の動きを見るとリーマンショック後の世界不況で、2009年には、世界的に経済成長率が低下、ないしマイナス成長となったが、日本は、その中でも、-5.5%と最もショックが大きかったことが分かる。2010年には中国は10.4%、韓国は6.5%、米国は2.5%と成長率がかなり改善した。日本も4.7%とこの10年来最高の水準であり、前年のショックが大きかった分だけ高い成長となっている(暦年の2010年には東日本大震災の影響はない)。2011年には世界各国は欧州債務危機の影響で(日本は東日本大震災の影響もあって)順調な回復軌道に乗れず成長率も低下している。2012〜13年も欧州債務危機の余波で欧州がほぼゼロ成長、中国、韓国も成長率低下となっているが、日米はやや回復傾向である。2014年の日本の成長率のダウンは消費税引き上げの影響があるとはいえ、世界の中ではやや特異である。アベノミクスの息切れと見えないこともない。

 年代ごとの経済成長率の図を見ると、日本の経済成長率は、高度成長期はもちろんのこと、オイルショック(1973年)後の安定成長期にも欧米を上回っていたが、1990年代、特に後半には欧米を大きく下回り、日本経済の不調を世界に印象づけていた。21世紀に入って、西欧並みには近づいたが、なお、欧米の成長率を下回っている。

 欧米は2000年代後半にリーマンショック後の金融危機で大きく成長率を低下させた。米国は2010年代前半には回復したが、欧州は欧州債務危機の影響で引き続き低成長率が続いている。最近は、欧州経済の日本化、すなわち不良債権処理が長引いた日本の失われた10年の再来が取りざたされている状況である。

 アジアの韓国、中国は、日本に遅れて高度成長期に入った。やはり5年程度の成長率平均で10%程度が「経済高度成長」と呼ぶにふさわしい。

 韓国は、1960年代後半から1980年代後半まで高い成長を続け、1990年代に入って成長率は鈍化したが、それでも欧米より高い成長率を維持している。

 中国の経済高度成長は1980年代から本格化した。その後、多少の変動はあるものの日米欧、あるいは韓国よりも高い成長率を維持しており、大国だけに、驚異を感じざるを得ない。ついに中国は2010年に日本に代わってGDP世界第2位となった(図録j006)。

 経済成長の長期トレンドについては、生産年齢人口の伸びの影響が大きいとされる点については図録1158参照。

(2004年9月22日更新、2006年10月23日更新、2009年10月3日更新、2011年1月29日更新、近年の経済成長率の図を追加、1月31日韓国速報値追加、2月1日EU速報・推計値追加、2月14日更新、5月20日更新、2012年11月26日更新、2013年1月18日更新、2月14日更新、3月8日日本更新、2015年1月30日更新、2月1日韓国更新)


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