地域ごとの国際交流が進む中で、日本の各地域・各都道府県に外国人観光客がどのくらい訪れているかは注目されるところである。そこで、訪日外国人旅行者数総数に、別途、各空港待合室でのヒアリング調査などから算出された都道府県別の訪問率(重複ありなので合計すると100%をこえる)を掛け合わせて推計した都道府県別外国人訪問者数をグラフにした。

 外国人訪問者数が最も多い都道府県は東京都であり、335万人に達する。第2位以降は、大阪、神奈川、京都と続いている。

 各地域の人口規模との対比で外国人訪問客がどれだけ多いかの指標(人口100人当たり外国人訪問客数)を見ると、京都府が35人で最も多く、東京、山梨、奈良、大阪と続いている。ビジネス機能や国際ホテルの集中する東京、大阪が高い点もさることながら、国際的な歴史観光都市である京都、奈良が多い点、また富士山を抱える山梨が第3位とレベルが高い点が目立っている。

 もう1つ特徴的なのは、北海道・東北、中国・四国と比較して、九州・沖縄の人口当たり外国人訪問客数のレベルが総じて高い点である。韓国人観光客が温泉目指して多く来訪すると言われる別府温泉を抱える大分県、船便による台湾からの渡航が便利な沖縄県のほか、福岡、熊本、長崎などでも外国人客数はかなり多い。近年増加が続くアジアからの観光客に対して地の利を活かして受け入れている状況がうかがえる。

 なお、北海道、島根、沖縄、東京といった都道府県では、独自に、外国人訪問客数を調査している。島根県と東京都では、上述の推計値よりかなり高い数字がはじかれている。

 東京都への外国人訪問率は、東京都の調査では68%と上記推計の原資料での54.5%より、かなり高い結果となったことが新聞でも報じられた(東京新聞2005年7月22日)。同記事によると、

「訪都率は1990年ごろまでは70〜80%台の高さだったが、地方に観光客を奪われる形で、2002年度には52.7%まで落ち込んだ。03年度は54.5%に少し持ち直した。
 こうした結果に、石原慎太郎知事が、「千客万来の世界都市」を掲げ、02年度から06年度までの5年間で外国人客を600万人に倍増することを目標に掲げる都は、敏感に反応した。...独自の調査手法を検討。都内の観光・商業施設や宿泊施設へのアンケートなどをもとに、初めて訪都外国人数を推計した。
 都は、「自治体がこれだけ大規模に外国人客の数を調べたのは、今回が初めて」と独自のデータに自信を示す。一方、JNTO事業開発部では「なぜ10ポイント以上も訪都率に差が出るのか分からない。都とは調査手法がまったく違うので、コメントしようがない」としている。」

(2005年7月22日収録)


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