最近呑んだ吟醸酒について
   

 

 

2017年10−12月分

 

   

§酒のトップページに戻る§  <ホームページへ>

 


 
  これからの話は消費者(飲み手)という立場で書いていきます。評論家や蔵元、酒屋の立場では見ていません。と言う事は、売りたいための宣伝はしませんし、太鼓持ちのような感想も書きません。また、音楽とか味覚とかいう物は大変抽象的で表現が難しいのですが、平易に書きたいと思います。

 よく、食べ物店の紹介記事で絶賛している物を食べると、首を傾げたくなる時が多々ありますし、テレビでリポーターが口に入れたとたん「うまい」と発言しているウソ等はここでは、しないように心がけています。 
  

◆月に一度の例会で飲んだ吟醸酒について、ズバリ、どういう酒か、皆様への判断基準を書きます。

 A;味、B;香り、C;コストパフォーマンス、D;総合評価を、各5点評価(5;最上 4;良 3;まあまあ 2;まだまだ 1;評価外)で表します。 総合評価3−(マイナス)以下ではもう一度買うかと言えば、考えてしまうレベル。2ではタダで贈られても困ってしまうレベル。 

 私の独断と偏見なしで評価し、E;寸評も入れます。なお、会での評価も、判断基準の参考にしています。また、評価はこの日に飲んだ吟醸酒の味で、次回も酒の性格上、ロットや時間が変れば同じとは言切れませんが、傾向としては、間違ってはいないと思います。

 <<  ここで飲まれている吟醸酒の購入元をお知りになりたい方は、メールをいただければ、早い時期(忘れない内)なら、販売店をご紹介できます。>>


 




 吟醸酒の会へのお誘い  

 

       ↑上のボタンを押すと、ご案内のコーナーに行けます。

 

 

◇イイお酒を、イイ友と、イイ肴と、イイ会話で月1回楽しむ会です。◇

 


2018年次回1月例会は、27日(土)です。

 

 

 




 

2017年12月23日(土・祭日)例会


 

1.木村酒造(秋田県湯沢市)  純米  「角右衛門」 直汲み生酒
原料米;めんこいな、 精米歩合;60%  【アルコール分】 17.5度 【日本酒度】+1〜2.0 【酸度】1.4〜1.5  1.8L \ 2,700
 A;味4+、B;香り4+、C;コストパフォーマンス5、D;総合評価4+
E寸評;新酒のピリピリ感が有る。新酒の時期が来たこと感じさせる。この値段でこの清楚な味わいを出すのは「福小町」を醸造している蔵だからでしょう。開栓後数日して飲んだら旨味が上がると思われます。


2.松屋酒造(群馬県藤岡市)  純米吟醸  「流輝(るか)」 無濾過生おりがらみ
原料米;五百万石、 精米歩合;55%  【アルコール分】 16度 【日本酒度】−3 【酸度】1.6  1.8L \ 2,880
 A;味5、B;香り5、C;コストパフォーマンス5、D;総合評価5
E寸評;新酒、オリが液中に舞って新酒の時期がやって来た。新酒のツンツンした味が無く、旨味充分で、熟成感すら有る美酒。


3.飯沼本家(千葉県酒々井町)  純米吟醸  「一喜」 吊し搾り
原料米;−、 精米歩合;55%  【アルコール分】 17度  1.8L \ 3,024
 A;味5、B;香り5、C;コストパフォーマンス5、D;総合評価5
E寸評;新酒、旨い。清楚で生まれたての旨さがある。意気が有って、雑味も無く、汚れを知らない小娘のようだ。


4.小林酒造(栃木県小山市)  純米大吟醸  「鳳凰美田」  生酒
原料米;山田錦、 精米歩合;50%  【アルコール分】 16〜17度  1.8L \ 3,240
 A;味5、B;香り5、C;コストパフォーマンス5、D;総合評価5
E寸評;新酒、文句なく旨さを充分閉じ込めて、香り豊かで、味わいも豊か。奥深い味わいと幅広くバランスした味わいは、飲み手を離さない。抜群の魅力を秘めた佳酒で、会で一滴残らず飲みきった酒でもあります。ラベルに和紙を用い金箔押しの「鳳凰美田」、蔵の意気込みを感じ、コストパフォーマンス抜群で、この価格を維持してくれることを願うばかりです。先月飲んだ55%の酒と価格が同じであったので(販売店は違う)、絶対こちらが買い時です。


5.中野酒造(大分県杵築市)  純米大吟醸  「ちえびじん 彗星」 おりがらみ生酒
原料米;−、 精米歩合;48%  【アルコール分】 16度  1.8L \ 3,780
 A;味4+、B;香り5、C;コストパフォーマンス4+、D;総合評価5
E寸評;新酒、オリがうっすらと酒の中で泳いでいる。香り高いが雑味が感じられ、ラベルのチェッカーフラッグの期待を裏切るが、旨さは充分内包している美酒。


 

 

 



 

2017年11月25日(土)例会


 

1.若駒酒造(栃木県小山市)   「若駒」 ひやおろし
原料米;雄町、 精米歩合;70%  【アルコール分】 16.5度  1.8L \ 3,024
 A;味4-、B;香り4-、C;コストパフォーマンス3、D;総合評価3
E寸評;雄町に引かれて求めたが、色濃く、夏を越えて老酒のような顔色になってしまった。古色でコシが無くなって旨さはイマイチ。もっと早く会いたかった。


2.大澤酒造(長野県佐久市)  純米吟醸  「明鏡止水」 
原料米;−、 精米歩合;麹米50%/掛米55%  【アルコール分】 17〜18度  【日本酒度】+4 【酸度】1.8  1.8L \ 3,074
 A;味5、B;香り5、C;コストパフォーマンス5、D;総合評価5
E寸評;せいそで、押しつけがましくなく吞みやすい。旨さが若々しく口中を駆け抜ける。


3.小林酒造(栃木県小山市)  純米吟醸  「鳳凰美田」 ひやおろし
原料米;山田錦、 精米歩合;55%  【アルコール分】 16度  1.8L \ 3,240
 A;味5、B;香り5、C;コストパフォーマンス5、D;総合評価5
E寸評;柔らかく、優しさが口中でじんわりと、芳醇な旨さとして味が上がってくる。五味バランスして雑味も無く上品で旨い。


4.八百新酒造(山口県岩国市)  純米吟醸  「雁木」 無濾過生原酒
原料米;山田錦、 精米歩合;50%  【アルコール分】 16度  1.8L \ 3,456
 A;味5、B;香り5、C;コストパフォーマンス5、D;総合評価5
E寸評;新酒で、旨い。普通新酒は味わいが荒いがそれが無く山田錦の旨さがギッシリと詰まって奥深く、五味バランスして旨さ充分。


5.瀧自慢酒造(三重県名張市)  純米大吟醸  「瀧自慢」 ひやおろし
原料米;山田錦、 精米歩合;45%  【アルコール分】 16度 【日本酒度】+6 【酸度】1.2   1.8L \ 4,212
 A;味4+、B;香り5、C;コストパフォーマンス4、D;総合評価4+
E寸評;どうしたことでしょう、水の旨さには定評があるのに、味わいバランスせず、酸味がきつすぎる。味わいを堪能する前に強い酸味が邪魔をする。

 

 

 



 

2017年10月28日(土)例会


 

1.三浦酒造(青森県弘前市)  普通酒  「豊盃・ん」 
原料米;華吹雪、 精米歩合;70%  【アルコール分】 15〜16度  1.8L \ 2,160
 A;味、B;香り、C;コストパフォーマンス4、D;総合評価
E寸評;【新酒】雑味も少なく、味わいも良く、飲み屋さんで出される肴と吞んでいればgoodだが、
単品ではやはり普通酒ですから・・・。同じ蔵で造られる豊盃とは全く別物。


2.鳩正宗酒造(青森県十和田市)  純米  「佐藤企(さとうたくみ) 」 
原料米;山田錦、 精米歩合;80%  【アルコール分】 15度    1.8L \2,808
A;味4、B;香り3+、C;コストパフォーマンス4、D;総合評価4
E寸評;【新酒】雑味無くすっきりとして悪いクセがない。その分、味わい薄く酒の旨味が見当たらない。


3.木村酒造(秋田県湯沢市)  特別純米  「福小町」 生原酒
原料米;吟の精/めんこいな、 精米歩合;55%  【アルコール分】 17.5度   1.8L \ 2,916
 A;味5、B;香り5、C;コストパフォーマンス5、D;総合評価5
E寸評;まろやかな味わい、深い味わいと旨味が十分に詰まっている。透き通った品性が良く、あまりにも優しい味わいにスイスイと手が伸びてしまい、酒に弱い人は気が付いたら、この酒と心中することになるアブナイ佳酒です。


4.阿櫻酒造(秋田県横手市)  純米吟醸  「阿櫻」 無濾過生酒
原料米;秋田酒こまち、 精米歩合;50%  【アルコール分】 16度  【酵母】あきた雪国酵母UT-2   1.8L \ 3,240
 A;味5、B;香り4+、C;コストパフォーマンス4+、D;総合評価4+
E寸評;【新酒】酒の味わい良く、香りも遜色はない。旨味は充分だが、旨いだろう感が前面に出てしまい、押しつけがましい態度が、二杯目の杯を遠ざける。


5.九重雑賀(和歌山県紀の川市)  純米吟醸  「雑賀」 ひやおろし
原料米;雄町、 精米歩合;55%  【アルコール分】 16度  1.8L \ 3,240
 A;味5、B;香り5、C;コストパフォーマンス5、D;総合評価5
E寸評;味わいバランスして、ひと夏を過ごしたのが分からないほど若々しい味わいがほとばしる。冷やおろしは夏の疲れが出て味わいが腰砕けになるのが多い中、さすがに人生と同じように素敵な過ごし方をしたのが良く分かる。味わい深く、しっとりと旨味が口中で開花して、飲み手を唸らせる。


 

 



 

 

 


 

  §酒のトップページに戻る§      <2017年4−6月に移動>    <2017年7−9月に移動>