初歩的なミスに気付いた「79万7千おまけ」のお詫び
元ネタが、戦後発行なのに戦時中と誤解したまま記事を作ってしまう。
発行者所在地「東京都千代田区内幸町」の記載で、昭和22(1947)年3月の、35区から22区へ再編(8月に練馬区が板橋区から『独立』して23区)されたあとに出たモノだと、気付いてしかるべきだったのに、東京都発足後〜敗戦前に出たものと思い込んでしまったのだ。これが練馬区・新宿区・港区なら、ちょっと待て、となったところ悲しや「千代田区」が戦後の成立である事に思い至らなかったのである。
記事を訂正すれば良いと思われようが、元記事に「一回千円のパーマをかけ」とあるのを、それは大袈裟に書きすぎだと揶揄する文を書き、昭和19年末の新聞記事を引いてしまっているので、元ネタ以外の本文全て書き直しになってしまうのだ。
豚ロースの「カツ丼」を注文して、「ヒレカツ」丼が出たならまだ可愛げがあるが、「チキンカツ」、「マグロカツ」で来たようなもので、作り直しを云われても文句は云えぬ。
年末に、新春を意識して投じたネタの大ポカに、新年早々気付かされたわけで、ある意味清々しい負けっぷりを感じている。
改訂版を出せば良いのだが、即座に応じられない事情がある。だいいち「来年の課題だ」と締めた門松話を、松の内が終わろうと云う―門松を片付ける―時期に、書き直したところで何になろう(自嘲)。ならば初歩的なミスを、読者に指摘されるまで気付かなかった愚か者として、今月は乗り切ってしまおうと思う。
(お詫びのおまけ)
ひとりで書き、公開する事の危うさを改めて噛みしめている。
主筆の誤りを指摘してくれる読者が3人「も」いたことに感謝しています。
(お詫びの余談)
『値段史年表 明治大正昭和』(朝日新聞社)の「パーマネント料金」を見る(タテをヨコにし、漢数字表記を改めている)。
昭和 7年 20円
昭和10年 10円〜15円
昭和13年 5円〜7円50銭
(引用元註記:昭和15年、『パーマネントはやめましょう』運動が起こり、翌年禁止となる)
昭和23年 300円
本書の記載によれば、千円を超えるのは昭和41年の「1010円」から。「一回千円」はヤミ値だったのか?