WEB界の「ETV特集」(笑)
「紅の豚」の元ネタ飛行艇!
(おお!初のメジャーネタだ!)
と大それたタイトルを付けてみたものの、内容は例によって地味(笑)。これも性分と思って賢明なる読者諸氏よ、了解せられよ。
手持ちの史料をひっくり返していたら、「こんなものが出てきてしまった。どうしよう」と云うだけの話である(笑)。
タイトルに上げてしまったので驚きもへったくれも無いであろうが、宮崎 駿の「紅の豚」に登場する戦闘飛行艇の元ネタである。「マッキ33」飛行艇。以下「空」S15.11より
(1925・伊)
発動機 カーチスD−12
出力 450馬力
最大速度 350粁/時
映画版とエンジン周りはほぼ同じ形になっている。写真を探したんだろうなあ…。特筆すべきはやはり主翼の位置だろう。同時期のカーチスR3CやスーパーマリンS4あたりと比較しても、古式騒然としたスタイルであることは否めない。宮崎 駿のアレンジの勝ちである。
この項を書くにあたって、「飛行艇時代」「雑想ノート(改訂版)」(大日本絵画)「ロマンアルバム紅の豚」(徳間書店)を引きずり出して来たのだが、マッキ33の写真がナゼか一枚も無い。謎である。劇場で販売されていたパンフあたりに載っているかもしれないが、手元に無いので(多分部屋に埋まっている(笑)…)確認はしていない。
「小学生の時見た写真が一枚だけなんですよ。(略)横から見た写真が一枚でね。それ以来お目にかかってないんですよ。」と「飛行艇時代」でのインタビュー(初出はモデルグラフィックス)にあるが、恐らくこの写真のことだと思われる。幼少の宮崎 駿が見た本が、廻り回って私の手元に来た、と思うと非常に嬉しいのであるが、さすがにそれは妄想と云うものだろう(笑)。
小学生の時に見た写真を元に、一本の作品を作り上げてしまう、その目玉と脳味噌にはつくづく舌を巻くしかない。一度脳味噌の中身を見てみたいオヤジである。