物件No.24 「稲田登戸病院」 神奈川県

「擬似生物的災害」

 神奈川の有名な緑地公園の山肌に有る病院の廃墟です。下の道沿いの大きな病棟は現役ですが、山側の2病棟が廃墟と化しています。今回はいつもと違った形で公開しますので、あまり病室などは掲載していません。詳細は「廃墟に誘われて」でも、公開していますので併せて御覧下さい。
 

谷側の建物

予告の画像が、山側の物件で、これが谷側の物件です。
2つともに2階建の建造物で規模はそれほど大きく有りません。
しかし、緑地公園の静かな森の中にひっそりと佇む感じが良いです。
現役病棟に向かう廊下

早速、建物の周辺を探索してみます。
この廊下を真っ直ぐ進むと現役の施設へ行けます。
かなりの年代物の廊下でこれ自体も良い雰囲気です。
谷側病棟と山側病棟をつなぐ廊下

上の画像の丁度正反対の廊下です。
ちなみに廊下部分も廃墟の病棟も倉庫に使っているらしく、
御覧の通り、コンクリートの通路は綺麗です。
が、何時か完全な廃墟になる時を両脇の植物が虎視眈々と狙っています。
焼却炉

かなり年代物の焼却炉です。
錆のチャイロと植物の緑が廃墟の色をいっそう際立たせています。
最後に火を入れて何年経つのでしょうか・・・。
今では、その無機質な体が植物に占領されるのも時間の問題です。
バイオハザード箱

ネタではなく本当のバイオハザードです。
廊下に新品のダンボールが積み重ねられていました。
感染性廃棄物保管庫

うわーー!!やばっ!!
なるべく近づかないように、デジタルズームで撮影します。
私のデジカメって安物なので、デジタル2倍しか付いてません(笑)。
そういえば、体中が何となく痒いです・・・。
鼻の頭も少し溶けてきたような・・・。
山側の建物

とりあえず「青いハーブ」でも食べて気を取り直して「山側」に潜入。
この建物ももうすぐ植物に飲み込まれようとしています。
玄関

同建物の玄関。
以前は、この建物がメインの病院らしかったようです。
しかし、現在はトタン板が打ち付けて有り、ここからの潜入は困難です。
トイレ

割られた硝子の代わりに張られていたであろう「青シート」や崩れた
壁や天井の瓦礫が散乱しています。
診療室

ここは、多分診療室だったところではないかと思われます。
現役病院の直近の廃墟だけあって不法投棄のゴミは少ないですが、
この病院の資料等であると思われる、紙ごみが散乱し腐っています。
あまtりの汚さに、部屋に入る気がしません。
とても臭いです!!
詰め所

医師か看護婦か職員の詰め所のようです。
破壊された窓にはトタン板を有刺鉄線が張られています。
ここは、比較的綺麗でしたが、それでもかなり痛んでいます。
踊り場の窓

1階と2階の階段の踊り場の窓です。
古い建物らしいデザインの施された窓・・・。
わられたその隙間からのぞく空と樹が、この隔離された空間との
コントラストの差を感じさせてくれます・・・。
2階廊下

1階のものがあれほど腐っている原因がわかりました!!
なんと屋根が無くなっているのです。
しかし、自然に破壊された屋根から、降り注ぐ日の光が幻想的でした。
雨が、直接降り注ぐであろうこの廊下もかなり危ない状態になっています。
2階ベランダ

廃墟のなかでも、こういった空間が1番ホットできます。
緑地帯のなかの誰もい無い空間。
しばらく腰をおろし煙草を一服・・・。
最高の一時です!!
ちゃんと携帯灰皿は持ってますよ(笑)。
谷側の建物

さて次は谷側の病棟に潜入。
しかし、みての通り一階は完全に塞がれています。
さて、どうしたものか・・・。
広い部屋1

悪戦苦闘しながらも何とか潜入!!
しかし、谷側物件の最初の画像が2階のこの部屋・・・。
って事は、1階からは潜入できなかったって事です(笑)。
ここも開け放たれた窓からの風雨で床が凄い事になっています。
1つ間違ったら、1階に直行してしまいますね。
広い部屋2

なんと卓球台が残されています。
ボロボロのカーテン、崩れ落ちた天井、埃だらけの椅子・・・。
なんか、廃墟って感じがします。っていうか廃墟ですが。
職員の福利厚生か、患者のリハビリに使用されていたのでしょうか?
黒電話

懐かしい黒電話ですが、私みたいに廃墟ばっかり行ってると、
もはや定番物です(笑)。
しかし、この黒電話って電電公社からの借り物では??
返さなくていいのかなと、廃墟に行くたびに疑問に思ってしまいます。
まあ、国営企業のいい加減なところを物語っているようです。
どうせ、この電話機だって我々の税金で作ったものでしょうから・・・。
1階への階段

さて1階に向かいます。
1階は、完全に塞がれているために真っ暗です。
今回は中村病院のときと違って懐中電灯はばっちり携帯してきました。
しかし、病院などの暗闇に向かうのは、何度経験しても不気味ですね。
壁の塗装が剥がれて、階段に散らばっています・・・。
倉庫1

本来の用途は不明ですが、倉庫と化しています・・・。
机や椅子などが無造作に積み重ねられています。
再利用する事は絶対に無いと断言できます(笑)。
書庫にみっちりと置いてある本も、今後絶対に誰も読まないでしょう。
多分、病院内でも忘れ去られた空間である場所って感じがします。
倉庫2の1

更に奥のにまた倉庫のような部屋が有ります。
早速、探索しましょう・・・。
しかし、真っ暗です。
「バイオハザード」的な感じがします。
あーードキドキ!!
倉庫2の2

部屋に入った途端、視界の隅に人が!!
50cm飛び上がりました!!
さすがに男なので悲鳴はあげませんでしたが・・・。
倉庫2の3

よく見ると、等身大の女性像でした・・・(汗)。
「全くこんな所に置くなよ」と不法侵入のくせに逆切れ状態。
しかし、人の居るはずの無い空間の等身大の人型って心臓に悪い
ですよね・・・。
本当にゾンビかと思ってしまいましたよ・・・。
ピンクのマフラーは一体??
もしかすると、この女性像にもきちんと調べてみると、なにか因縁が
有るかも知れませんね・・・。
でも、怖いからいいや・・・。
またまた広い部屋

最初に入った部屋の対面の広い部屋です。
こちらには、なにも有りません。
明るい、外の景色の見える空間に出て少しほっとしました。
でも、今だに心臓の鼓動は収まりません・・・。
撤収しようと思い、振り返った私の背後から「ウオーー」と言う声と、
ヒタヒタと足音が・・・(血)。

(後記)
この物件は、有名な心霊スポットでもあるらしいです・・・。最近、訪問したウシロさんの話によると、かなり荒らされてしまい酷い状況だそうです。例の「女性像」も外にぶん投げられて放置プレーだそうです。まあ、これだけアクセスしやすい物件は、1年単位で、メチャクチャに荒らされ、破壊されてしまいますね。いやー、しかし、本当にビックリしましたよ・・・。