廃墟Explorer外伝 「樹海Explorer&死体に誘われ隊」

後編 「そこに眠るもの」  2003.06.01公開

お待たせいたしました。前編 「樹海を知る」からの続きです。

ピンクの布

なぜかピンク色の細長い布地を発見。
しっかりと木の幹に結び付けられています。
今までのマーカー用の目印とは明らかに雰囲気が違います。
白色で犬の模様が・・・。
ケプラー製の手袋を装着し、覗き込むミミゲ隊員。
片方の靴

ピンクの布の下に靴が片方落ちています。
トレッキングシューズでサイズ22cm〜23cm程度。
こんな場所で、靴を片方失うのはかなり危険。


同じ場所に薬が・・・。
坑鬱剤で、眠くなる作用が有るらしいです。

しかし、先ほどサンダル一足と酔い止め薬も発見しているし、
目新しさは有りません・・・。
ミネラルウオーターの容器

これで薬を飲んだのでしょうか??
次々と本体へ近づく要素が揃っています。
バック

花柄のストライプが入った女性者のバック。
かなり朽ちています。
中身は全くの空っぽ。
もう一つのバック&ウイスキーの箱

こちらのバックにも残念ながら残留物は無し。
かなり本体に近づき度アップながら、これまた目新しさは無し。
財布

ビニール製の財布。
メーカー不詳。
カード類は勿論のこと1円玉1つ入っていません。
この残留物群の直近までマーカービニール紐が来ている事から、以前ここまで探索に来た人がぱくったのか??
そうだったら不謹慎きわまりないです。
洗濯紐

あわわ・・・。
これで首を吊ったんでは・・・。
だったら、ここに本体が有るはずですね。

チョット安心&がっかり。
樹海で首吊りって有名な手段ですが、実際のところロープをかけられるような横木は殆ど手の届く高さには存在しません。

今まで無かったような遺留品の数々に期待が高まります。
黒の下着

あーー!!こんな所で下着まで脱いでしまったのか??
ここまで来れば、殆ど本体を見つけたと同じ。

しかし、周辺を探索するも破片すら発見できず・・・。
もしかしたら既に発見後の跡かもしれない。
それに初めて樹海にいっていきなり発見できる訳ないか・・・。
と諦めに近い感情が膨らみはじめる・・・。
しゃがむウシロ氏

その時、20mぐらい離れた場所を探索しているウシロ氏が叫ぶ!!
「有りましたよ!!」
もはやそれは絶叫にちかい。
「何があったの??」また新たなる遺留品を発見したのか?と思い大声で訊ねる。
「し、死体です!!」
いつもユニークな冗談を連発するやつのことまたしても冗談か?と思う反面、声がなんとなくマジ・・・。

緊張が走る!!皆がウシロ氏目指して駆け寄る・・・。
本体発見

まじっすか??(設定チキンojiyaさん風)
本当に発見してしまいました。
完全な白骨死体。
手前に転がっているのは先ほど発見した靴の片割れ・・・。
その上に大たい骨と思われる3本の骨。
そして、モザイク部分が頭蓋骨・・・。

とにかく第一目的は達成したが嬉しいんだか、やばいんだか複雑な気分。

それにしても、女子3名いるのに誰一人怖がってもいません。
恐るべし廃墟フリーク!!
本体頭部

頭蓋骨部分のアップです。
下を向いている感じです。

もや蔵に至っては、10cmぐらいまで接近して撮影していました。
そんで二木さんに骨を踏みそうになって注意されていました。

私は、さすがに1m付近でズームにて撮影。
その後

全員で、冥福を祈り、ご遺体に黙祷。
5人はその場に留まり、コジコジ&耳毛隊員の2人で通報に走る。
左側に走る黄色いビニール紐はコジコジが使用したものです。

早く戻ってきてね!!
警察到着

事情聴取される耳毛隊員。
「なにしてて発見したの?」と聞かれて
「ハイキングです。」と答えたらしいです。
この場合「廃キング」が正解ですね。
(かんぐりさんすみません。)

(画像提供コジコジ隊員)
捜査員も到着

ひとしきり、事情聴取も終わった頃、捜査員も到着。
関係ないですが、奥のランクル廃車です。

今度「廃車Explorer」で公開予定決定。
準備

手際よく準備を始める捜査員3名。
我々にとっては凄い体験なのに、彼ら的には全然、日常の仕事なんだろうな・・・。

(画像提供コジコジ隊員)
現場に到着

捜査員が、現場に到着です。
発見してから約1時間半ぐらいでしょうか?
この間、5名でいたからいいようなものの、もし2名ぐらいだったら心細いんでしょうね。

この間も撮影しまくるもや蔵隊員。
直後に捜査員から「写真なんか撮ると呪われるぞ!!」と叱られる。
が、K邸でも呪われなかったので多分大丈夫かと・・・。
現場に到着2

「そこの黄色い紐が結んであるところの下にあります。」
と説明。
捜査開始

なんか撮影したり、計ったり、記入したりしていました。
近づいて説明しようとしたら「もう、帰っていいよ。」状態。
とりあえず遺留品が沢山落ちていた場所の説明だけしておきました。

(画像提供 ウシロ氏)
青シート

あの青シートの中に私たちが発見したものが詰め込まれているようです。

人間も、小さくなってしまうんですね・・・。

(画像提供 ウシロ氏)
覆面PC

携帯のアンテナが素敵です。
厳密には、自動車電話が設置してあるようです。
しかし、いまの時代携帯アンテナ立ててるのって、ドキュソカーか覆面PCぐらいですね。

でも、ドキュソカーのは2本立ってて、先端が光りますプッ。
覆面PC車内

おおーー!!無線機が!!
ウシロ氏いわく「ラジオライフ」に投稿するそうです。
樹海Explorer&死体に誘われ隊全員

左から誘われ隊長ウシロ氏、傭兵二木氏、新隊員4号耳毛、0号コジコジ隊員、新隊員5号メタモ、隊長、1号もや蔵隊員、以上7名。
本当にお疲れ様でした。
私は、貴方達に巡り合えた事を、本当に嬉しく思います。

(探検後記)
 いやー!!本当にあるものですね。今回は、当初の目的だったのと、6人の仲間がいたので、以前、廃墟で遭遇したときみたいな恐怖に駆られることは有りませんでした。
 当日は、緊張していたのと、興奮していたためか、結構、平気でいましたが、やはりその後、お亡くなりになった方の心情を察するに、かなり重たい気持ちになりました。遺品や、靴のサイズから判断しておそらく女性だと思います。遺留品群があった場所で、薬を服薬し朦朧とし、しかも片方の靴が脱げてしまった状態で、あの場所(約20mぐらい離れていた)で力尽きてしまったのでしょう。ただ、木の幹に目印を残していったところから推測するに、はやく発見して欲しかったのかも知れません。白骨化するまでどれぐらいの歳月かはわかりません、何百日もの間、樹海の漆黒の闇の夜をたった一人で過ごしてきたんのでしょうね・・・。
 今回の我々の行為を正当化する訳では有りませんが、ほんの少しでも「彼女」の気持ちや親族の方に対して役に立てたなら幸いと思います。

しかし、前日まで寝てばかりで、全然役に立たなかったウシロ氏・・・。最後の最後で大活躍だよ!!次回からは、思う存分寝ていてください。私を含めきっと誰も文句を言わないよ(笑)。本当にありがとう!!では、皆さんまた、いつか、お会いできる日を・・・。

最後に、心からのご冥福をお祈りいたします。「廃墟Explorer」管理者 栗原 亨