23万人の死者・行方不明者を出した2004年12月26日のインド洋大津波の被害(図録4367参照)に対しては、世界中からの援助、支援が寄せられた。ここでは、OECDのDAC(開発援助委員会)構成国によるインド洋大津波に対する政府援助額を国別に掲げた。なお、データの出所は、専門的な資料ではなく、OECD Factbook 2006というベーシックな統計集である。

 インド洋大津波に対する世界からの援助の状況をOECD Factbook 2006から引用すると「インド洋大津波に対する先例のない人道主義的な反響に促されて、各国政府、国際機関、個人、慈善団体、企業は、被災諸国に対して136億ドルの援助を表明した。そのうち、53億ドルはOECD諸国の政府によるものであり、それ以上がOECD諸国の民間の市民から寄せられた。

 援助国政府と欧州委員会は緊急援助に17億ドル、2009年までの長期的な復興に19億ドルを約束(約定)した。緊急援助の90%以上の約16億ドルは災害後9ヶ月間に実際に支出された。復興には、4.73億ドルが支出されたが、残り14億ドルが約定されており、今後何年かで支出されていく途上にある。これまで約定された資金の60%以上はインドネシアとスリランカ向けである。」

 各国の援助額を、支援表明額、交換公文ベース(約定額)、支出実額に分けてみてみると(被災後9ヶ月間)、支援表明額と約定額は、米国が断然トップであるが、支出実額は、米国2.8億ドルの約2倍の5.4億ドルとなっており、世界最大である。同じアジアで起こった大災害ということから早めの支出に努力したといえる。

 日本の援助の特徴は、マスコミ等に大きく報道される支援表明額について、欧米の多くの国では、実際の約定額が下回っているのに対して、両者が逆になっている点にあり、さらに被災国にとっては有り難い被災後直後の支出実額が大きい点にある。実質的で誠実な対応を日本政府はとったといえるが、逆に、援助が日本にとっては最大の外交手段として重要だとすれば、欧米に比して、宣伝下手と言わざるを得ない面もあると思われる。

 このデータの対象国は、22カ国、1地域であり、具体的には、ルクセンブルク、ポルトガル、アイルランド、オーストリア、スイス、ベルギー、ギリシャ、ニュージーランド、デンマーク、フィンランド、スウェーデン、イタリア、スペイン、ノルウェー、英国、オランダ、カナダ、オーストラリア、フランス、EU、ドイツ、日本、米国である。

(2006年10月18日収録)


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