移民人口は、外国生れの人口と定義されることが通常となっているが、図録1171でも見たとおり、欧米先進国における移民人口比率は、12〜13%と1割を越えている。

 この1割を越えるという比率の高さだけでも、日本から見ると、非常に高いというイメージであるが、この移民人口比率は、まだ、移民が今ほど多くなかった高齢人口まで含めた数字である(グローバリゼーションにともなう国際移動人口の拡大テンポについては図録1171d参照)。

 若年層だけ取り上げてみると、当人が外国生れの者だけでも総人口の移民人口比率より高い割合である。また移民系人口としては、さらに、第一世代の移民の子ども達も増えている。例えば、フランスを代表するサッカー選手だったジダンは、アルジェリア人の両親から1972年にマルセイユで生れた移民二世であり、通常の移民人口にはカウントされていない。

 両親が移民、あるいは片親が移民の子どもを含めた移民系人口の割合を15〜34歳人口を母数にした数字で掲げると冒頭のグラフのようになっている。

 何とOECD全体で若年層の4人に1人は移民系人口なのである。OECD全体での内訳は、両親が移民の子どもが7.0%、片親が移民の子どもが4.8%、当人が子どもの時に移住してきた移民が5.9%、当人が大人になってから移住した来た移民が9.0%、これらを合計して、26.6%に当たる5,347万人の移民系の若者がOECD諸国に住んでいるのである。

 各国別に欧米主要国を見ると、このOECD平均とほぼ同等の割合の移民系の若者が暮らしていることが分かる。すなわち、フランスは27.9%、米国は26.6%、英国は25.3%、ドイツは25.2%である。

 これらより多い国としては、ルクセンブルクの56.6%を筆頭に、スイスの50.5%、オーストラリアの48.2%、カナダの35.1%、スウェーデンの33.8%などが目立っている(イスラエルの場合はユダヤ人の帰還も多いので一緒にはできないだろう)。

 スペイン、イタリア、ギリシャなどは、近年、移民の増加が目立つようになったが、過去の累積などの関係から、若年層の移民系人口の比率は、13〜21%と、以上の国ほど高くはない。

 取り上げた国は21カ国であり、具体的には、図の上から、ルクセンブルク、スイス、オーストラリア、イスラエル、カナダ、スウェーデン、ベルギー、オーストリア、ノルウェー、フランス、アイルランド、米国、英国、ドイツ、オランダ、デンマーク、スペイン、イタリア、ギリシャ、ポルトガル、フィンランドである。

(2017年4月24日収録)


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分野 人口・高齢化
テーマ 移民
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