日本は海外移民受入による人口増効果は他国と比べ非常に小さいが(図録1170参照)、それでも外国人登録者数の推移を見ると、外国人は1991年末の122万人から2010年末の213万人へと18年間で8割増加している。特に90年代末からの増勢が目立っている。(データは法務省の登録外国人統計

 2009年末には前年の222万人から3万人減とはじめて登録外国人数が減少した。これは、前年リーマンショック後の製造業不況により在日ブラジル人が31万人から27万人へと急減した影響である。さらに2010年末もブラジル・ペルー人の減少により6万人減の213万人となった。韓国・朝鮮人の傾向的減少、中国人の傾向的な増加には変化はない。

 長期的には、1980年代後半からの増勢が目立っている。それまでの在日韓国・朝鮮人が60万人でほぼ一定という状況から、1980年代後半以降、中国人、ブラジル人、フィリピン人など多国籍化が進むという変化が顕著である。

 国籍(出身地)別には、特別永住者が多数を占める韓国・朝鮮人は従来外国人のほとんどを占めていたが近年は高齢化とともに減少を続けている。他方、中国人、ブラジル人、フィリピン人、ペルー人が18年間で1.9〜4.0倍と大きく増加している。増加数規模では中国人の増加が同期間に51.6万人増と全体の増加数91.5万人の半分以上を占めており特に目立っている。

 2007年末以降にはついに中国人が韓国・朝鮮人を上回っている。

 韓国・朝鮮人でも特別永住者以外は増加している。韓国・朝鮮人特別永住者は1996年末の55万人から2009年末の41万人へと14万人の減であるが、特別永住者以外は同時期に11万人から17万人へと6万人の増である。

 ニューカマーと呼ばれるブラジル、ペルーなどの日系南米人は、1990年の入管法改正により新たに国内での求職、就労、転職に制限のない「定住者」資格が付与され、自動車産業の下請企業、業務請負業者等に雇用され急増するようになったものである。なお、2008年末からは世界経済危機に伴う自動車産業の低迷で帰国した者も多くブラジル人はむしろ減少している。

 国勢調査では国籍別人口について産業別就業者数、失業者数を集計している。これを見ると、ブラジル人は製造業就業比率が6割以上と高く、失業率も4%台と相対的に低く、3次産業就業者が多く失業率も日本人並みに高い中国人、フィリピン人とは対照的となっている。また、韓国・朝鮮人は失業率が11%以上と日本人より高く、米国人、英国人はビジネス派遣や在日米軍関係が多いと見られ失業率も3〜4%と非常に低い。このように、外国人は国籍別に日本経済における位置づけが大きく異なっている。

(2004年9月15日収録、2005年5月9日長期時系列追加、2005年12月14日更新、2008年5月12日、7月10日、8月22日更新、2009年9月10日更新、2010年7月12日更新、2011年6月27日更新)

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関連図録
1170 海外移民受入による人口増の推移(国際比較)
1170a OECD諸国の移民人口比率
1171 主要国の移民人口比率の推移
1171a 主要国の移民人口出身地
1174 人の移住範囲の国際比較
1187 在日外国人の人口ピラミッド
1192 外国人との結婚についての意識変化
2794 外国人犯罪の推移
1185 在日韓国・朝鮮人人数の長期推移
1190 増える国際結婚
3820 外国人労働者数の推移
3830 諸外国の外国人労働者
3835 欧米主要国の外国人労働者の国籍・出身地
3989g 大相撲外国出身力士の人数
6140 国別の外国人留学生及び日本人海外留学生
7350 都道府県別外国人数
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