このほど簡易生命表に基づく2008年の日本の平均寿命が発表された。男女とも過去最長を更新した。男性はアイスランドに次ぎ世界第2位(報道ではスイス、香港もいれて第4位)、女は24年連続世界第1位であった。

 2009年7月16日の毎日新聞によれば「厚生労働省は16日、08年の日本人の平均寿命を公表した。男性は79.29歳(前年79.19歳)、女性86.05歳(同85.99歳)と男女ともに延び、3年連続で過去最高を更新した。男女の寿命差は6.76歳で前年(6.80歳)よりやや縮まった。国・地域別では、女性は24年連続で世界一、男性は4位と一つ順位を下げた。

◇平均寿命の長い国・地域◇
女性
1 日本 86.05歳
2 香港 85.5歳
3 フランス 84.3歳
4 スイス 84.2歳
5 イタリア 83.98歳
男性
1 アイスランド 79.6歳
2 スイス 79.4歳
2 香港 79.4歳
4 日本 79.29歳
5 スウェーデン 79.10歳」

 昨年毎日新聞08年8月1日によると「厚生労働省は31日、昨年の人口統計を基に算出した日本人の平均寿命を発表した。男性が79・19歳、女性が85・99歳で、いずれも過去最長。女 性が2位の香港に0・59年差をつけ23年連続1位。男性はアイスランド、香港に次いで3位。男性が昨年より一つ順位を下げたが、長寿国を改めて示した。...0歳児の将来の死亡原因としては、がんが最も高い。男性は30%、女性は21%が、がんで死亡する計算だ。心疾患と脳血管疾患を含む「3大 死因」は男女とも50%を超え、医療の進歩でこれらの疾患が完全に治療できるようになると、平均寿命は男性が8・25年、女性が7・12年延びると推計し ている。厚労省人口動態・保健統計課は「3大疾患の治療が進歩していることが、寿命の順調な延びにつながった」と分析している。」

 図録1600では寿命の伸びの長期推移の対米比較を掲げたが、ここでは戦後の平均寿命の推移を主要先進国と比較した。ここで先進国とは、日本の他、カナダ、米国、フランス、イタリア、オランダ、ノルウェー、スウェーデン、英国、アイスランドの合計10カ国である。

 1950年代には主要先進国中、最低だった日本の平均寿命が、1970年代〜80年代には総て抜き去り、世界一に躍り出ている。誠に戦後日本の誇るべき実績であると実感できるデータである。医学の進歩の影響はいずれの国でも享受していると思われるので、この輝かしい実績の主たる要因としては、国民皆保険制度の普及、日本的食生活の2つをあげることが可能であろう。財政問題に端を発している医療制度改革の取り組みがこうした実績を崩さないまま成果をあげられるかどうかが問われている。

 毎年の平均寿命は毎年の年齢別死亡率から算出されるため、毎年の災害の発生等に影響される。長期上昇傾向にもかかわらず平均寿命が落ち込んだ最近年の事例を掲げると以下の通りである。

1995年 阪神・淡路大震災、インフルエンザの流行
1998年 自殺率の急上昇(男)
1999年 肺炎の影響
2005年 インフルエンザ、自殺増の影響

(2005年7月25日収録、7月29日追加修正、2006年7月26日、2007年3月1日・7月27日更新、2008年7月31日更新、2009年7月19日更新)

関連図録
1163 百歳以上高齢者数(推移と都道府県別)
1600 寿命の伸びの長期推移(対米比較)
1620 世界の平均寿命ランキング(149カ国比較)
1650 平均寿命の不平等度(6カ国比較)
1700 米国州別の寿命と健康保険加入率
8985 ロシアの平均寿命の推移
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