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| うつ病(鬱病)や躁うつ病(躁鬱病)にかかる人が増えていると言われる。ここでは、厚生労働省によって3年ごとの10月に全国の医療施設に対して行われている「患者調査」の結果から「気分障害」(うつ病、躁うつ病、気分変調症等)の総患者数の推移を掲げた。医療機関に看てもらわない患者は数字に出てこない。(データへのアクセスは、上記患者調査リンク→統計表一覧→平成20年度患者調査
閲覧 2008年→98表。他年次も同様) 1996年には43.3万人であった総患者(調査日には通院しなかったが前後に通院している者を含む)は1999年には44.1万人とほぼ横ばいであったが、その後、2002年には71.1万人、2005年には92.4万人、2008年には104.1万人と9年間で2.4倍に増加しているのが目立っている。(この間、うつ病治療に使われる精神安定薬や睡眠薬の国民使用率も上昇している。図録1980参照) ストレス社会が21世紀に入って別次元のレベルに深化したのではないかと推測される。 なお、男女別ではうつ病・躁うつ病の場合は男性より女性の方が1.7倍と多い。年齢別には、いずれの年齢層でも女が男を上回っている。男は40歳代が最も多く、30歳代がこれに続いている。女は60歳代、70歳代が最も多い。女性の場合は高齢者にうつ病・躁鬱病の患者が多い点が男性と異なる点である。 男女・年齢別の気分障害総患者数の増加数(単位:千人)
総患者数が増加した1999年から2008年にかけての男女・年齢別の増加数を見てみると、男女とも30歳代の増加が最も多くなっている。 2007年6月29日のNHKスペシャルは「30代の“うつ”〜会社で何が起きているのか〜」を特集した。NHKのHPでの解説は以下であった。 「若い働き盛りの世代に”うつ”が増えている。上場企業200社のうち6割が、この3年間で「心の病」が増加したと回答。年齢別に見ると、心の病は「30代」に集中している。長期休業につながるケースも多く、企業の現場はその対応に追われている。なぜ働き盛りの社員たちは”うつ”へと追い込まれるのか。 NHKには働き盛りで”うつ”になった人たちから数多くのメールが寄せられている。メールや取材から浮かび上がってきたのは、合理化・効率化が進む中、現場ではしわ寄せが30代にのしかかっている現実。成果主義や裁量労働制といった新しい働き方が広がる中で、多くの職場で働き手が「孤立」している姿。さらに、仕事だけでなく家庭の負担も重くのしかかる。家のローンを抱え、子育てに追われる中で、家庭もまた休息できる場所でなくなっている。」 読売新聞は上で掲げたデータを報じ、うつ病患者の急増について軽症者の受診増を指摘している(2009.12.4)。「10年足らずで2.4倍に急増していることについて、杏林大保健学部の田島治教授(精神科医)は、「うつ病の啓発が進み、軽症者の受診増も一因」と指摘する。うつ病患者の増加は、新しいタイプの抗うつ薬が国内でも相次いで発売された時期と重なる。パナソニック健康保険組合予防医療部の冨高辰一郎部長(精神科医)は、「軽症のうつは自然に治るものも多い。しかし日本ではうつを早く発見し、薬を飲めば治るという流れが続いており、本来必要がない人までが、薬物治療を受けている面があるのではないか」と話す。 」(この点に関しては、メンタルヘルスの国際比較を行った図録2140の補論でもコメントをしたので参照されたい) 一方、重症度別の受診率の国際比較では、心の病気に関しては日本の場合は病院に行かない割合が高い点が明らかになっており(図録2140参照)、必要な人が病院に行かない面も同時に考慮に入れることが大切であろう。 都道府県別の患者数分布については図録2155参照。 参考のために気分障害に属する基本分類ごとの総患者数を掲げると以下である。 「気分[感情]障害(躁うつ病を含む)」(ICD-10:F30-F39)の傷病基本分類別総患者数(単位:千人)
(資料)厚生労働省「患者調査」 (2007年7月12日収録、7月17日男女年齢別増加数とそのコメント追加、2009年12月4日・7日更新) |
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