地域別の食塩摂取量を掲げた。

 かつて(1980年)は、東北・北関東は漬物などしょっぱいものが好きな地域であり食塩摂取量も全国より2割以上多かった。九州も関東に近く、逆にもっとも食塩摂取量が少ないのは近畿地方であった。

 ところが、この30年間に全体的に食塩摂取量が減少するとともにこうした地域差は大きく縮小した。最も食塩摂取量の多い東北でも10.6gと全国の9%超過であり、また南九州はかつてと異なり全国最少レベルとなっている。

 食塩摂取量を決める要因仮説としては、米食の調味量としての役割(おにぎりの塩味が典型)、及び腐敗防止の保存料としての役割(塩蔵肉、塩干魚介類、漬物など)が考えられる。

 これに対応して、地域差の説明要因としても、コメへの特化度(米が主食である程度)、及び北方地域や内陸部ほど冬季の食材不足や鮮魚不足を補うために消費される塩蔵・塩干物が多くなる点による説明がありえる。

 食塩摂取量の地域差がなお大きかった1980年の段階のコメ消費と食塩摂取量の相関図を下に掲げた。

 コメの摂取量が多い地域ほど食塩摂取量が多い傾向が認められるが、中四国、東海、近畿U(京阪神以外の近畿)では東北、北関東(関東U)と同じぐらいコメを多く食べるのに食塩摂取量は少ないという大きな例外が存在する。こうした地域の塩分摂取量の少なさは、暖地なので、太古以来、保存料として塩分に親しむ環境が東北、北関東ほどなかったためと解釈できよう。

 一般に、西日本の料理の薄味が東日本の味の濃さと対比されることが多いが、同様の要因によるものであろう。

 内陸部の長野で食塩摂取量が多いなどの点が分かる都道府県別の食塩摂取量については図録7309参照。


(2018年4月17日図録2173より分離独立、米摂取量との相関図)


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