太りすぎは体に良くない。特に心臓に負担をかけ、心臓病で死ぬ確率も高くなる。こう言われる。そこでこの点を国際比較で視覚化しよう。

 各国の肥満比率は図録2220でグラフ化し、心臓病の死亡率は図録2120で取り上げたが、さらに、ここでは肥満と心臓病との国ごとの相関をとりあげた。具体的には、肥満比率をX軸、虚血性心疾患死亡率をY軸としてプロットした。

 対象国は、OECD諸国のうち、肥満比率の低い方から、日本、韓国、スイス、ノルウェー、イタリア、スウェーデン、フランス、オランダ、デンマーク、オーストリア、ポーランド、ドイツ、フィンランド、スペイン、アイルランド、カナダ、ポルトガル、ギリシャ、スロバキア、チェコ、ハンガリー、ルクセンブルク、アイスランド、オーストラリア、英国、ニュージーランド、メキシコ、米国の18カ国である。

 結果としては、肥満、太りすぎの多い国では、心臓病による死亡率が概して高いことが見てとれる。

 日本と韓国は肥満比率も心臓病死亡率もともに低いことで目立っている。

 スロバキアとハンガリーでは肥満比率はOECD諸国の中で中位にあるが、心臓病で死ぬものは最も多い。

 心臓病の要因は肥満だけではない。また死亡率は他の死因との関係も重要である。

 さらに、医療技術による救命手段の発達の要素も見逃せない。例えば、米国では肥満比率は上昇しているものの心臓病治療の発達により、1980年から2000年にかけて心疾患死亡率は25%も低下してきている(図録2100参照)。また肥満度は逆に米国の場合高まってきている(図録8800)。この結果、米国は肥満者が多い割に心臓病の少ない国となっている。

(2004年8月9日収録、8月10日コメント改訂、2010年1月19日更新、5月24日グラフ改善)


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