セックスレス夫婦が増加傾向にあることを示したデータを掲げた。セックスレスの理由の第1位は、男性の場合、「仕事で疲れている」、女性の場合、「面倒くさい」である。

 (社)日本家族計画協会が2年ごとに行っている「男女の生活と意識に関する調査」は性意識、性行動、避妊、中絶、DVなどをリプロダクティブヘルスに関する事項を調査しているが、この中で2004年から夫婦のセックスレス(定義は末尾コラム参照)についての設問を設けている。なお、この調査は2010年までは厚生労働省の厚生労働科学研究費補助金事業として実施されたが、それ以降は自前調査である。

 これによれば、16〜49歳で婚姻関係にある者(有配偶者)の1カ月性交渉をもっていないセックスレス割合は、2004年の31.9%から着実に増加し、2012年には4割を越えて41.3%、2014年には44.6%に達している。この10年で1割以上の増である。調査対象が49歳までとなっているのは、女性の通常出産年齢の区切りによっていると考えられる。

 図録2266、図録1025では日本の夫婦の避妊実施率が相対的に低い割には出生率が高くない理由としてセックス頻度の問題があるのではないかと指摘したが、当図録はこれを裏打ちしていると考えられる。

 セックスレス夫婦(男性89人、女性185人)に、セックスに積極的になれない理由を聞いた結果では、男性は「仕事で疲れている」が21.3%で最も多く、女性の場合は「面倒くさい」が23.8%で一番多くなっている。2位は男女ともに「出産後何となく」である(2014年、以下同様)。

 なお、「相手がいない」という選択肢があるのは、この設問が独身者も対象としているからである。しかし、集計では有配偶者に限っっているのに「相手がいない」と回答した男性が7.9%もいるのは、単身赴任や別居中であるという理由が考えられる。とすれば女性の方も同程度の回答があっても良いはずであるが、女性の方は3.2%とやや少ない。まさか女性の方は旦那がいなければ別の男性を手当するということでもないだろう。

 なお、2012年調査までは、有力な選択肢と思われる「自分または配偶者が妊娠・出産直後である」や「相手が非協力的である」が欠落していたが、2014年調査では「現在、妻が妊娠中か出産後すぐだから」という選択肢が設けられた。このため、「相手がいない」にこの理由は入らなくなった。

 この調査は、夫婦に限らず、これまでセックスをしたことがある者(有効回答総数1540人中1301人、2010年調査、以下同様)に、この1カ月のセックス回数を聞いているが、これによれば、「1回」15.1%、「2回」11.1%、「3回」8.2%、「4回」6.9%、「5回以上」8.7%となっている一方、「0回(セックスなし)」は45.3%になっている。このデータから、日本人の年平均セックス回数を試算すると22.3回となる(セックス未経験者を含む16〜49歳男女の平均。「5回以上」は2日に1回の月15回が平均と仮定)。Durex社の世界インターネット調査(2005年)では日本人の平均が45回とされていたので(図録2318)、これを大きく下回る結果である(もちろん、同社調査は有志による回答なので比較にはならないが)。

【コラム】セックスレス

日本性科学会の1994年の定義によると、セックスレスは「特殊な事情が認められないにもかかわらずカップルの合意した性交あるいはセクシャル・コンタクト(ペッディング、オーラルセックス、裸での同衾など)が1カ月以上なく、その後も長期にわたることが予想される場合」である。

(2011年1月13日収録、2013年2月13日更新、2015年1月14日更新、NHK報道により総数のみ、5月7日理由集計更新)


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