「一姫二太郎」という言葉がある。これは、最初に女の子、次に男の子が生まれると子育てやきょうだい関係の面などから好都合だということをあらわす言葉である。女児の方が生命力が強いので、未経験の母親にとっては最初の子としては女児が安全だとする見解もある(西田利貞1999)。この言葉は、男の子2人に女の子1人の3人きょうだいが好ましいと誤解されることもあるようだ。

 夫婦は生まれてくる子どもの男女構成についてはいろいろな思いを抱く。ここでは、理想の子ども数の設問の後に、男児と女児の理想の構成を抱いている夫婦にその構成をきいた結果を図示した(回答は妻に限定)。同じ調査において「理想の子ども数」自体が少なくなってきている状況については図録1551参照。

 理想子ども数が1人の場合、1982年には、男児が女児をやや上回っていたが、その後10年間で大きく意向は変化し、1992年には女児4分の3、男児4分の1という圧倒的な女の子志向に変化した。1992年以降は、ほぼ、その割合に変化がない。

 理想の子ども数が2人の場合は基本的に男女1人が理想パターンであるが、どちらか一方だけとすると1997年までに男児2人より女児2人が圧倒するようになった。その後、女児2人志向はやや割合を減じてきており、バランス志向の方向とはなっている。

 理想の子ども数が3人の場合、1982年には男児2人女児1人が男児1人女児2人を大きく上回っていたが、1992年には両者は逆転し1997人は後者が前者を大きく凌駕した。その後は、ほぼ、変化なしである。

 このようにバブル期をはさんで日本人の気持ちは大きく男児志向から女児志向に変化し、その後は、ほぼそのまま推移というかたちになっている。

 最近の結果では、全体として、女児志向の基本線は代わっていないが、それでもやっぱり少しは男児も欲しいというバランスを取る方向にやや復帰している。

 子どもが1人だとすると男の子が欲しいか女の子が欲しいかと言う意識調査(「日本人の国民性調査」)の結果を図録2477に掲げた。こちらでも1990年代後半にかけて「女の子」志向への意識変化が激しく、その後は落ち着いた推移であることが示されている。なお、こちらの意識調査では男性の方の意見もきいているが、男性の場合は女性より「男の子」志向が強いことが示されている。

(2018年5月15日収録)


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