パート・アルバイト・派遣・契約・嘱託といった非正規労働者の割合が各年齢、男女で上昇している。この点を労働力調査の詳細集計(かつての労働力調査特別調査)の結果から図示した。男女計の実数、比率の推移、及び非正規労働者の男女別内訳は参照。

 男性平均では、1997年に10%を超え、2011年には20%を越えている。女性の平均では、2003年以降、半数を越えるに至っている。

 特に、男女とも15〜24歳の若者の非正規比率が急激に高まっており、いわゆるフリーターの増加を裏づけるものとなっている。

 近年は若者のこうした非正規雇用とそれ故の低所得、不安定性が、格差を生み、将来の生産性への制約となり、また少子化の大きな要因となっていることがしばしば指摘される。

 また2009年には派遣切り等の影響で、男女ともに合計の非正規比率が低下している。特に男性はこの20年間ではじめて1%ポイントに近い比率の落ち込みであり不況の影響が深刻である点を示している。図録3240でも指摘したとおり、経済情勢の悪化が直ちに非正規雇用者を直撃したため、非正規問題は社会問題となっている。

 その後、2013年には非正規比率が男20.9%、女55.4%と男女とも過去最高を更新している。特に15〜24歳男の非正規比率の上昇が目立っている。大卒の就職内定率が低下し(図録3160)、いわゆる就職氷河期にあることが影響していると思われる。

 65歳以上の高齢者の非正規比率が高くなっているがこれは定年後嘱託や顧問として継続雇用される割合が高くなっているためだと考えられる。

 女性はアルバイトの多い若年層から25〜34歳になると正社員となる比率が高まるが、45〜54歳にはまた平均以上に非正規雇用比率が高まってしまう。これは結婚、出産で退職した女性が再度就業する場合に不安定な雇用とならざるを得ない状況を示している。いわゆる女性就業者のM字カーブに伴う問題を示している(図録1500、図録1510参照)。

 少子化については、労働経済白書のデータに基づき、下図で、男子雇用者の正規、非正規別の有配偶率(結婚している比率)を年齢別に見ると、非正規従業員の有配偶率は、非正規従業員の半分前後となっており、非正規労働者の増加が、非婚を通じて、少子化につながっていることが確認される。



(原データ)
非正規雇用者比率の推移(男女年齢別)      単位:%
総数 15〜24歳 25〜34 35〜44 45〜54 55〜64 65歳以上
1990 8.7 20.0 3.2 3.3 4.2 22.7 50.0
1995 8.8 23.6 2.9 2.3 2.9 17.5 48.3
1996 9.3 25.2 4.1 2.9 3.0 16.9 49.4
1997 10.4 29.6 5.1 2.7 3.3 17.8 55.6
1998 10.3 31.6 5.0 2.9 3.2 16.5 52.2
1999 11.0 34.0 6.3 2.6 2.9 18.3 54.1
2000 11.7 38.5 5.6 3.8 4.1 17.9 53.8
2001 12.5 42.1 7.3 3.1 4.7 18.0 56.6
2002 14.8 40.4 8.8 5.3 7.3 23.5 60.0
2003 15.2 41.2 10.0 5.4 7.4 22.6 61.8
2004 15.9 41.7 10.9 6.0 7.7 23.9 67.8
2005 17.8 44.2 13.2 7.0 9.2 27.6 67.0
2006 18.4 45.4 13.9 7.2 8.2 26.6 70.5
2007 18.3 45.7 13.9 7.4 8.1 25.8 70.4
2008 18.6 44.8 13.0 8.1 7.9 28.0 67.4
2009 17.7 42.7 13.0 6.6 7.3 27.3 64.8
2010 18.2 41.6 13.2 8.1 7.8 27.6 69.8
2011 20.1 49.1 16.0 8.5 7.3 31.9 68.4
2012 19.6 45.5 15.9 8.1 8.4 31.2 65.9
2013 20.9 47.2 16.3 9.1 8.8 31.8 69.6
1990 37.9 20.6 28.1 49.5 44.7 44.8 48.1
1995 39.0 28.4 26.6 48.9 46.8 43.3 50.0
1996 39.6 29.9 27.0 46.9 48.3 45.9 51.4
1997 41.6 34.9 28.0 49.3 48.5 47.6 55.6
1998 42.7 37.6 29.5 49.0 49.0 50.8 55.6
1999 45.0 39.6 31.7 51.8 52.4 51.0 56.8
2000 46.2 42.3 31.6 53.1 51.6 55.5 57.8
2001 47.7 45.2 34.7 52.6 52.8 56.9 59.1
2002 48.1 47.0 34.4 53.0 53.3 57.2 57.1
2003 51.1 49.8 37.6 53.9 58.0 59.9 61.5
2004 52.5 50.4 41.3 55.6 56.7 61.5 68.8
2005 51.7 51.5 38.4 54.2 56.6 61.1 70.2
2006 52.9 51.5 41.9 54.3 57.5 61.3 64.1
2007 54.0 50.4 42.3 54.9 58.9 63.0 68.9
2008 54.2 50.2 41.5 56.9 57.1 64.6 72.4
2009 53.6 51.4 41.9 53.0 57.3 63.3 74.1
2010 53.3 50.0 41.4 51.3 57.8 64.1 71.1
2011 54.6 51.3 39.7 54.9 58.2 66.3 70.1
2012 54.7 52.6 39.4 54.0 58.8 66.2 72.5
2013 55.4 53.6 41.4 54.6 58.4 67.0 72.0
(注)非農林業雇用者(役員を除く)に占める割合。2001年以前は2月調査、それ以降1〜3月平均。非正規雇用者にはパート・アルバイトの他、派遣社員、契約社員、嘱託などが含まれる。2011年には岩手、宮城、福島を除く。
(資料)労働力調査

(2005年6月7日更新、2006年6月14日更新、8月8日正規・非正規別有配偶率の図・コメント追加、10月31日1996〜99年値追加、2007年10月11日更新、2008年4月9日比率の母数を役員を含まない雇用者数に改訂、2008年5月30日更新、2009年5月20日更新、2010年5月18日、2011年5月18日更新、2012年8月31日更新、2013年5月15日更新)

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