週刊誌の読者層はさまざま。要約すると、中高年層が読む週刊現代、文春、新潮、朝日、ポスト(現代、ポストは男性向け)。女性30代以上が読む女性週刊誌。若者向けも男性誌と女性誌に分かれる。20代〜50代が読むビジネス誌。パーセンテージの最高は男性の場合、週刊現代を読む60代の29%、女性の場合、女性自身を読む70歳以上の33%である。

 毎日新聞社が1947年から行っている読書世論調査の2013年結果によって、主要週刊誌をこの1カ月に読んだことのある回答者の割合から、性・年齢別の読者層を探ってみよう。新聞の広告や電車の中吊り広告で、主要な週刊誌の見出しが嫌でも目に付くが、それらの週刊誌の読者層に合わせた記事であることを理解しながら見ると興味深い。

 コミック誌については図録3969e参照。また各週刊誌の発行部数については図録3968、図録3969参照。

 発行部数の多い主要な週刊誌として、週刊現代、週刊文春、週刊新潮、週刊朝日、週刊ポストなどがあるが、これらの読者には中高年層が多い。

 これら5誌のうち、週刊現代と週刊ポストは男性の読者が女性の読者を圧倒しており、オジサン週刊誌という名が適切な雑誌となっている。中高年の性関連記事、ヌード写真がこの2誌に多く、その他には少ないのもうなづける。この2誌では表紙に肌も露わな美女の写真が多いのに対して、その他3誌の表紙は、週刊文春と週刊新潮は絵柄、週刊朝日は男女いずれかのタレントの写真とかなり趣を異にしている点も読者層の違いを反映している(末尾新聞広告例参照)。

 また、年齢的には、週刊現代は60代、週刊ポストは50代の割合が最も高いのに対して、その他3誌は、70歳以上が最も高くなっており、読者の年齢層の高年齢化の程度の違いもある。

 中高年というより高齢者の読者が増えているためか、シルバー層向け性関連記事、あるいは健康記事だけでなく、「いかに死ぬか」というような高齢者には関心が低かろう筈もない話題を最近はあからさまに取り上げている(末尾新聞広告例参照)。

 女性週刊誌の老舗である女性自身と女性セブンは女性の中高年の読者が多い。ただし、女性自身は70歳以上、女性セブンは60代の割合が最も高い。an・anは10〜30代の読者が中心の若年向き女性誌である。

 一方、青年週刊誌ともいうべきは、SPA!や週刊プレイボーイである。前者は40代、後者は10代の割合が最も高くなっており、やや年齢層に違いがある。

 ビジネス誌としては日経ビジネスと週刊東洋経済を取り上げたが、前者は40〜50代の割合が最も高く、後者は30代の割合が最も高くなっている。いずれにせよ、働き盛りの男性の読者が多い雑誌である。

 年齢層のかたよりに加え、週刊文春、新潮、朝日の3誌を例外として、男性向けか女性向けかという読者層のかたよりが週刊誌の特徴となっている。スポーツ新聞やタブロイド新聞も同様の特徴をもっているが、一般の全国紙や地方紙の新聞はこうした年齢、性別による読書層の違いというより、政治姿勢や地域性で特徴を出しているのと対照的である。

 参考までに以下に週刊現代と週刊新潮の新聞広告を掲げた。

 週刊現代のこの号の記事内容は高齢者の資産として重要性をもっている「株」の話題、若い頃から親しんでいる映画俳優の話題、若者より投票に行く可能性が高いことを反映した選挙の話題、そしてお決まりのセックス記事とヘアヌードから構成されており、オジサン雑誌の本領発揮というところである。男が女に比べて性生活に関心が強いことは下に掲げた毎日新聞と埼玉大学の共同調査の結果からも明らかである。さらに、「70過ぎたら”死ぬのが楽しみ”」という記事にはここまで高齢者心理のある意味では盲点になっていたようなところまで突っ込んでいくのかとやや驚ろきを禁じえない。


 週刊文春の方は、似た傾向があるが、女性読者を考慮してか、性や女性の裸は取り上げず、せいぜい女優や女性歌手の話題にとどまっている点に違いが認められる。「ガンにならない食べ方」といった健康記事が入っている点、また「孤独と欲望の陥穽」という表題で京都殺人妻事件を大きく取り上げている点は高齢者読者の関心事に沿った誌面構成を感じさせる。

 こうした記事内容である理由は性別・年齢別に特化した読者層をもっているためだと理解すれば、電車の中吊広告など公共の場にこうした記事内容が露出していることからこれが国民一般の関心事なのだと誤解してしまうことがなくなるだろう。


(2014年12月8・9日収録、12月25日老後の性生活意識について図を追加)


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