環境白書など環境関連の報告書で、まず、地球温暖化を示すデータとして示されることが多い気象庁調べの世界と日本の平均気温の長期推移のグラフを掲げた。

 その年の流行語、その年の漢字、その年の書籍ベスト3など、毎年、年末にはその年を回顧する様々なデータが報道等で取り上げられる。気象庁も12月には11月までの世界と日本の平均気温のデータに基づく年間速報値を公表している。

 これによると、「2016年の世界の年平均気温(陸域における地表付近の気温と海面水温の平均)の1981?2010年平均基準における偏差は+0.46℃(11月までのデータにもとづく速報値)(20世紀平均基準における偏差は+0.82℃)で、1891年の統計開始以降、最も高い値となる見込みです。世界の年平均気温は、長期的には100年あたり約0.72℃の割合で上昇しており、特に1990年代半ば以降、高温となる年が多くなっています。」(気象庁上掲)

 昨年に続いてかなり著しい史上1位であり、温暖化の深刻さを浮き立たせるデータの割にはマスコミの反応は余り活発ではないようだ。

 なお2009年の同値発表について、「高温世界:今年平均、史上3位」という見出しで気象庁発表を報じた東京新聞は、今年の暖かさは、地球温暖化のほか、南米ペルー沖で海面水温が上がり異常気象を引き起こす「エルニーニョ現象」により、海面水温が高かったことが一因と気象庁が見ているとしている(東京新聞2009.12.15)。「エルニーニョ発生時は世界の平均気温は高くなる傾向があり、過去にも年平均気温が観測史上最高だった1998年や、3位タイだった2002年と03年にも発生していた。」(同)

 気候変動に関する政府間パネル(IPCC)の第4次評価報告書によると年平均地上気温は長期的には100年当たり0.74℃の割合で上昇しているとされる(平成21年版環境白書)。図の100年あたり約0.71℃上昇はこれより若干低い値である。

 また、日本については、「2016年の日本の年平均気温の1981?2010年平均基準における偏差は+0.88℃(11月までのデータにもとづく速報値)(20世紀平均基準における偏差は+1.48℃)で、1898年の統計開始以降、最も高い値となる見込みです。日本の年平均気温は、長期的には100年あたり約1.19℃の割合で上昇しており、特に1990年代以降、高温となる年が頻出しています。」(気象庁上掲)

 世界の平均気温の長期推移と比較すると、測量ポイントが世界に比べると日本という局地的・限定的であるので、毎年の変動差が大きくなっているのが目立つ。また長期的には世界全体より平均気温の上昇程度が大きくなっている。

 地球温暖化の影響でさくら開花日を示す桜前線が経年的に北上している様子は図録4345参照。また桜前線の北上とともに紅葉前線の南下については図録4344参照。

(2009年12月21日収録、2013年12月29日更新、2015年12月24日更新、2016年12月21日更新)


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