日本各地で最も寒い月は1月(あるいは2月)である。ここでは、気象庁の資料から1月の平均気温の全国分布の地図を示した。

 日本列島は南北に細長く、北海道と沖縄では、1月の平均気温も大きく異なる。また平地と山間部でも気温は異なる。

 さらに黒潮や対馬海流といった暖流の影響もあり、同じ緯度でも海岸部の方が平均気温が高い。図で3度以上の地域(緑の地域を2つに区分する実線の外側)を見ると太平洋岸の他、山陰地方にも比較的暖かい地域が広がっている。

 寒い地方では暖房等のエネルギー消費が多くなる。また暖かい地方では、寒い季節でも、一定以上の気温が確保されているため、年中、作物が生育する。

 有効積算温度が5〜10度で設定されていることからも分かるとおり(下の(注)参照)、この図で言えば、1月平均気温3度以上の地域は、おおまかに、冬でも作物の栽培が可能であり、かつては米の二毛作地域であったし、現在でも冬季に他の地域へ野菜を出荷する産地となっている(参考表参照)。熱帯・亜熱帯性の作物であるお茶やみかんの産地も主としてはこの線より外になっている。温室栽培においても、エネルギーコストが寒い地域に比べ少なく、経営上有利であることも重要である。

(参考)
2004年産冬季野菜の最大出荷県
秋冬だいこん 10〜3月 宮崎
冬にんじん 11〜3月 千葉
秋冬はくさい 10〜3月 茨城
冬キャベツ 11〜3月 愛知
冬レタス 11〜3月 香川
秋冬ねぎ 10〜3月 千葉
冬春きゅうり 12〜6月 宮崎
冬春なす 12〜6月 高知
冬春トマト 12〜6月 熊本
冬春ピーマン 11〜5月 宮崎
(資料)第80次農林水産省統計表

(注)有効積算気温
 多年性植物にとっては5℃、一年生植(作)物にとっては10℃を限界とする有効積算気温が広く用いられている。ここで、積算気温とは、一定期間の平均気温の合計値のことであり、有効積算気温とは、植物の生長に対して有効な最低温度以下の温度を無効として除去し、それ以上の温度だけを積算したものである。生態系区分、植物の育成条件、作物の収量の分析などに使用される指標である。

(2006年4月26日収録)


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