社会格差についての関心は高い。家計調査で毎年の所得格差の推移を追った図を図録4663で掲げた。そこで、分析したように、所得格差の状況には年齢階層間の状況が大きな影響を与えている。

 年齢構造による所得格差への影響を取り除いて所得格差の状況を見るためには、年齢層毎の所得格差の状況を調べればよい。そこで、ここでは、家計調査の拡大版である全国消費実態調査により世帯主の年齢階級毎の所得格差の推移をジニ係数を使って図示した。

 結論から言うと、年齢層ごとの格差は、もともとは格差が小さかった若い層では、拡大し、格差が大きかった高齢者層では、むしろ縮小している。

 高齢者の所得格差縮小は、年金制度の確立など社会保障制度が貢献しているといえる。2009年には70歳以上の所得格差が平均を下回った。

 若い層における格差拡大は、能力主義的な賃金制度、あるいはニート、フリーター、非正規労働者の拡大などが影響していると考えられる。2004〜09年には40歳代でも格差が拡大した。

 家計調査と異なり全体での所得格差は近年(1999年〜2009年)でも拡大している。格差を測るもととなる年間収入の取り方が、全国消費実態調査では、退職金や資産売却代金を除いているのに対して、家計調査では、そうした但し書きが調査票に記載されておらず、それらが含まれている影響もあると思われる。

 図録7357では、同じ全国消費実態調査により、都道府県別の所得格差を見た。

(2006年2月6日収録、2月9日修正、2010年12月28日更新)


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