全国物価統計調査(全国物価地域差指数編)により、物価の地域差を、大分類、財・サービス別、及び都道府県別に見たグラフを掲げた。

 調査は、全国673 市町村(人口10 万以上のすべての市(263 )及び人口10 万未満の市町村(410 ))において約17万店舗・事業所を選定し行われた。

 はじめの図には物価地域差指数の最高の都道府県と最低の都道府県の値を示した。

 総合指数では、全国を100とすると東京が108.5、沖縄が91.9であり、その差は16.6、沖縄に対する東京の倍率は2割弱高い1.18倍となっている。

 大分類別には、住宅の差が最も大きく、沖縄に対する東京の倍率は2.2倍となっている。住宅と並んで価格差が大きいのは被服及び履物であり、これに教育費が続いている。これら商品については、地域による品質差も影響していると考えられる。

 逆に、差が最も小さいのは保健医療であり、最高県の長崎は最低県福井の1.05倍に過ぎない。診察料が全国一律であるからであるが、若干の差は、市販薬等の価格差によっている。食料も比較的地域差の小さな部門である。

 財とサービスとを分けて見てみると、財は全国的に流通する可能性が高いので、比較的地域差が小さいのに対して、サービスは生産された地で消費する性格の商品なので、地域別の賃金格差などを反映して、物価の地域差が大きくなっているのが目立っている。ただし、下水道料金・郵便料など公共サービスの価格は地域差が小さい(電気・ガス代などは財)。

 具体的な地域を見ると、東京の物価が最も高く、沖縄の物価が最も低くなっている場合が多いが、家具・家事用品は長崎が最高、教育は富山・島根が最低といったように、部門によっては異なる場合もある。

 財では東京が最高なのは不変であるが、最低は群馬となっているのが目立っている。沖縄の物価の安さは特にサービス価格の安さによっていることが分かる。

 第2の図には都道府県別の総合の地域差指数を掲げた。

 東京に次いで物価が高いのは神奈川であり、京都、大阪、兵庫がこれに続いている。いずれも大都市圏の地域である。全国平均より物価が高いのはこれら5都府県のみであり、残りは全国と同じか、全国より低い。地方中枢都市を抱える宮城、石川、愛知、、広島、福岡なども比較的物価は高い(香川は高くないが)。九州の中で長崎が福岡より物価が高いのは、物価が高いといわれる島しょ部を多く抱えているためと思われる。

 沖縄に次いで物価が安いのは、群馬であり、これに宮崎、熊本、愛媛が続いている。

(追記)

 なお、下図のように、2009年の消費者物価地域差指数で最も物価水準が高かった都道府県庁所在地が横浜市となり、46年連続で首位であった東京都区部を初めて抜いたことが明らかになった。東京新聞(2010.6.26)によれば、「東京には安売りの小売店が集積し、家電製品や食料品などの値下がりが他都市より大きかったのが主因。かつて「日本一物価が高い街」だった東京も、競争激化で「デフレを象徴する街」へ変ぼうしつつあるようだ。」とある。横浜のランドマークタワーと建設中の東京スカイツリーをあしらったグラフが楽しくできていることもあって引用した。


(2009年3月16日収録、2010年6月28日追記追加)


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