日本と主要国の海外直接投資の推移を対内投資と対外投資についてグラフ化した(対GDP比)。

 日本の直接投資は対外投資が対内投資(対日投資)を一貫して大きく上回っている点が特徴である。対外投資については急激な円高進行を受け1980年代後半に企業の海外進出がさかんとなった時期に大きく投資の水準が上昇した。その後、バブル経済崩壊後に停滞したが、国際金融危機のあった2008年には急速に対外投資が拡大していた。対内投資も2000年前後から拡大してきている。

 米国、英国、フランスといった欧米諸国、あるいは韓国のように先進国では対内、対外ともに海外直接投資の水準が高まっているのに対し、日本は双方の全体水準が低い、対外が対内を大きく上回っている点が目立つ。

 中国、タイといったアジア諸国では対内直接投資を大きく引き入れて輸出主導型の経済成長を実現している点が特徴である。その他のアジア諸国を含め直接投資の流入の推移については図録8030参照。

 中国の資源獲得等を目的とした対外投資が注目されているが、確かに最近拡大傾向にある。

 1997年のアジア通貨危機の後、欧米資本は安くなったアジア等の企業をさかんに買収した(図録0700参照)。英国やフランスの対外直接投資がこの時期急増し、逆にタイなどでは対内直接投資が急増しているのはこうした動きのあらわれと見ることができる。日本にもバブル後の長期低迷した不動産等を欧米資本が買い漁る状況が見られた。

(2008年3月17日収録、2009年11月13日更新)


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