社長の出身大学ランキングを図に掲げた。一部上場企業の社長と全企業の社長についてそれぞれ掲げた。創業社長、世襲社長、内部昇格の大学別割合ランキングは図録5454a参照。

 一部上場企業の社長出身大学の1位は慶應義塾大の152人、2位〜3位は東大120人、早稲田大113人となっている。この3大学までは100人以上であり、第4位の京都大学46人以下を大きく引き離している。

 慶應義塾大が多いのは、大企業の社員に慶應義塾大出身者が多い(図録3865)のに加え、二世、三世の卒業生を多くもっているためだと考えられる。もともとは、歴史的に、明治期に単なる金貸しから工業経営に転換する形で三井改革を主導した中上川彦次郎なかみがわひこじろうが自らの出身である慶応義塾の卒業生をもっぱら採用し、買収した企業の再建経営者として彼らを次々に送り込んだことに由来する(中村隆英「明治大正史 下」東京大学出版会、2015年、p.158〜160)。

 全企業については、1位が日本大の2万2千人であり、2位の慶應義塾大の2倍近くと圧倒的に多い。以下、早稲田大、明治大、中央大と続く。

 日本大学は32年連続トップであるが、これは、そもそも卒業生の数が日本で最も多い(図録3865y)のに加えて、多くの付属校を各地に持ちオーナー企業の後継者が多いためだと考えられている(大学ランキング2013)。

 社長の出身大学についての最近の変化については、「大学ランキング2016」掲載の帝国データバンク昌木裕司氏の解説を聞いてみよう。

「大学別社長数の推移からは、ある傾向が認められる。早慶、GMARCH(学習院大、明治大、青山学院大、立教大、中央大、法政大)、関関同立といった私立大上位校でいずれも減少していることだ。反対に社長数を伸ばしている大学は近畿大、東海大、帝京大、神戸学院大、京都産業大など中堅、地方私大である。進学、就職での地元志向が強まる中で、社長数にもその影響が表れているようだ。(中略)

 東京大は、97年のランキングでは10位とトップテン入りしていたが、その後、04年には15位まで後退し、14年は20位まで下がった。これまで大企業をはじめとしてトップ人材を送り出してきたが、グローバル化など企業を取り巻く環境の変化に、東京大出身ということだけでは対応できず、社長数は減少傾向にある。」

 図に掲げた大学は一部上場では、慶應義塾大、東京大、早稲田大、京都大、日本大、中央大、明治大、同志社大、一橋大、東北大、大阪大、青山学院大、関西大、関西学院大、法政大、立教大、神戸大、東京工業大、九州大、名古屋大、学習院大、甲南大、北海道大、東海大、東京理科大、また全企業では日本大、慶應義塾大、早稲田大、明治大、中央大、法政大、近畿大、東海大、同志社大、関西大、青山学院大、専修大、立教大、立命館大、関西学院大、福岡大、東洋大、駒澤大、甲南大、東京大、神奈川大、名城大、東京理科大、京都産業大、愛知学院大、明治学院大である。

(2012年8月24日収録、2014年7月1日更新、2015年5月24日更新、2016年5月1日更新、中上川事例追加)


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