1974年に登場したコンビニエンスストア(コンビニ)は、今や、全国の店舗数が5万店を大きく越え、消費者にとって身近な存在となっている。

 図にはコンビニの店舗数と売上高の推移を日本フランチャイズチェーン協会によるコンビニ以外を含むフランチャイズチェーン調査(年1回)(最新データは翌年8月末公表)によって描いた。

 調査開始当時の1983年には、6千店、売上6000億円だったが、ほぼ、順調に拡大を続け、最近では5万7千店が10兆円以上の売上をしるすようになっている。

 郵便局の数は2.4万箇所なので(図録6368)、コンビニは、その2倍以上の数となっている。百貨店の売上は約6兆円、スーパーの売上は約13兆円とされるので、コンビニの売上は百貨店を抜き、スーパーに迫っている。

 店舗数や売上高の推移を見ると2000年頃を境に拡大の勢いが一時期衰えたが、2008年頃から再度伸びが大きくなって、現在に至っている。

 こうした経緯をたどっているのは、2004〜09年に、コンビニの客層は、20代以下と40代以上とが逆転し、ますます増加する中高年向けに進化するようになったためではないかと思われる(客層の変化については図録5622参照)。

 参考図として売上高を店舗数で割った1店当たり1日平均売上高の推移を掲げておいたが、1990年頃まで伸びていたが、それ以降は、ほぼ50万円で横ばい傾向である。コンビニの伸びはもっぱら店舗数の増加によっていることがうかがえる。

 コンビニのサービスは登場以来どんどん新規のものが付け加わっている。この点を以下に年表で整理した。

コンビニエンスストアの発展の歴史
最初の取り組み年 新規サービス コメント
1974 コンビニ登場 早朝から深夜まで営業する「新業態」として登場。フランチャイズでチェーン展開。セブン−イレブン1号店(豊洲店)
1975 24時間営業  
1979 店内揚げ物 アメリカンドッグなどの揚げ物を店内で調理
&1979 おでん レジ横のおでんをセブンイレブンが導入
1980 店内飲食 イートインスペース設置店舗が登場
*1982 コピー機 コピー機導入
1987 公共料金取り扱い 電気料金の支払いからスタート
*1988 宅配便 宅配便の取次ぎ開始
1992 オンラインチケット発券 コンサートのチケットなどを受け取れるように
1996 ATM設置 店舗内に銀行ATMが設置される
2000 ネットショッピング ネット通販に対抗し、ネット通販サイト開設
*2007秋 店内調理 各チェーンでから揚げやフライドチキンなどの店内調理開始
*2008 タスポ 成人識別ICカードであるタスポ(TASPO)カードによるタバコ販売。2008年からのコンビニの成長はタスポ効果とも。
2008 市販薬販売 医薬品販売の規制緩和により
2009 コーヒー レジ横でのドリップコーヒーが人気に
2010 住民票発行 一部自治体でマルチコピー機を使った発行開始
2010 農業 農業生産法人を設立し、農業に参入
2011 移動販売車 「買い物難民」対策として、東日本大震災の被災地でも活躍
&2013 セブンカフェ いれたてコーヒー最後発のセブンイレブンがヒットを飛ばす
#2012 配食サービス セブンイレブンが本格的に乗り出し
#2013 低糖質食品 低糖質パンヒット(ローソン)
2015 介護相談窓口 介護事業者と連携し、店舗内に窓口設置
2018春 コインランドリー 店との併設で待ち時間に買い物を
2016 貸自転車 駐車場の一区画を活用。来店機会増も
2017 民泊カギ仲介 民泊利用者と貸し手のカギ受け渡しを仲介
2018 フィットネス 健康をテーマにジム併設店が開設
(注)コンビニ大手4社で最初の取り組み年を抽出して作成。#は毎日新聞、*は須藤繁・増田優(2014)、&はその他資料による。
(資料)東京新聞「ニュースがわかるAtoZ」(2018.3.12)、毎日新聞(2014.5.13、図録5622参照)、須藤繁・増田優(2014)「小売業界におけるコンビニエンスストアの進化」

(2018年3月15日収録)


[ 本図録と関連するコンテンツ ]



関連図録リスト
分野 産業・サービス
テーマ  
図録書籍 図書案内




既刊第1弾


既刊第2弾
アマゾン検索

 
(ここからの購入による紹介料を通じたサイト支援にご協力下さい)