IT普及の基本指標としては、パソコンやインターネットの世帯普及率と並んで携帯電話の普及率も重要であろう。

 携帯電話の世帯普及率は2人以上の世帯を対象とした内閣府(旧経企庁)調査と単身者を含む総務省調査とがあり、前者は携帯電話については2002年以降に調査が開始されている。

 長期的な時系列が得られる総務省データによると1993年の3.2%から2003年の94.4%へと10年間で一気に0%近くから100%近くへと急増しており、国民に広く普及した点が、やはり、印象的である。特に96年から97年にかけてが最も普及率が上昇した時期である。

 2003年以降は95%前後で横ばい状態である。携帯電話のうちスマートフォンだけの世帯普及率は2010年の9.7%が2013年には62.6%と約半数を上回っており、急速に普及していることが分かる。

 一時期、携帯電話とPHSとが平行的に伸びていたが、近年はPHSは少なくなっている(99年以降は携帯電話とPHSを一緒にした普及率、2010年以降はさらにスマートフォンを含む普及率として計算されている)。

 より信頼性の高い内閣府調査では2016年の携帯電話世帯普及率は95.3%となっている(ただし単身世帯を含まない)。スマートフォンだけの世帯普及率は同年に67.4%である。

 携帯電話の普及率は1996年から一気に加速したが、下図の通り、家計消費に占める通信費の割合も期を一にして上昇をはじめ、1990年代半ばの2%前後から4%を大きく超える水準へと倍増した。


 パソコン、インターネットの普及率、及び統計調査の性格やデータ評価上の注意については図録6200参照。中国の都市部の世帯当たり携帯電話普及台数は図録8200参照。国際比較は図録6360。通信費割合の国際比較は図録6367

【コラム】技術の普及スピード


 ある技術が生まれてから人々がそれを利用するまでのスピードはだんだんと速くなっている。

 図は米国においてこれまで登場してきた新しい技術の製品を人口の50%以上が使うことになるまでの年数をあらわしたものである。自動車は80年以上かかったが、テレビ、ラジオ、パソコンは30年未満、そしてインターネットは20年を切り、携帯電話に至っては10年ほどである。

 明らかに一世代より短くなっており、親の世代と子の世代とで話が合わなくなっていく傾向がこれによって促進されているようだ。

 本文の統計を取り始めてから普及率が50%を越えるまでの時間も携帯電話よりスマホの方が短くなっており、この傾向は続いているようだ。今後もこの傾向は進むのであろうか。

(2004年5月29日収録、2005年4月18日、5月17日、2006年4月24日・5月20日、2007年5月26日・8月10日更新、2008年5月13日更新、2009年4月18日・4月20日更新、2010年4月20日・5月26日更新、2011年5月19日更新、2012年4月18日更新、6月16日更新、2013年4月17日更新、6月14日更新、2014年4月18日更新、6月27日更新、2015年4月17日更新、7月17日更新、2016年1月31日コラム追加、4月8日更新、5月4日通信費割合推移追加、8月18日更新)


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