日本人の海外旅行先の動きを日本政府観光局(JNTO)資料などにより見てみよう。

 日本人の海外旅行は1990年代後半からは1600万人〜1700万人でほぼ横ばいの傾向となっている(図録6900)が、海外旅行先としては、変化が見られる。

 まず隣国の中国、韓国、特に中国への旅行者数の増加が一時期目立っていた。これらと肩を並べていた米国、ハワイはむしろ減少傾向にあった。

 1997年頃の旅行先としては、米国やハワイ、イタリアなどが人気であったが、現在では中国、韓国が主流になっている様子がうかがえる。タイ、香港、台湾なども伸びており、アジアへの旅行が全般に伸びているといえよう。

 なお、イタリアへの旅行客は1997年まで伸びていたのがこの年をピークに減少に転じており、イタリア・ブームの頂点が1997年であったことがうかがえる。

 多くの国への2003年の落ち込みは新型肺炎SARS(重症急性呼吸器症候群)やイラク戦争の影響である。

 2008年は原油高騰に伴う燃料サーチャージの値上げや年度後半の景気後退により全体として海外旅行客が伸び悩み、特に中国への旅行客が大きく落ち込んだが、ウォン安の影響で韓国への旅行客はショッピング客の増加などでむしろ伸びている。

 2009年は新型インフルエンザの影響で全体的に減少傾向の国が多い中、ウォン安により韓国だけは急増した。

 2013年は前年からの尖閣、竹島をめぐる中国や韓国との関係悪化により、両国(香港を含む)への旅行客は急減し、この傾向が2014年も続いている(図録7900参照)。その代わりにアジアの他国、特に台湾、あるいは一時期低迷したハワイなどが伸びている。

 図で取り上げた国と地域は、中国、韓国、タイ、香港、台湾、インドネシア、シンガポール、オーストラリア、ドイツ、フランス、イタリア、スペイン、グアム、ハワイ、米国本土である。

(2007年10月3日収録、2008年6月9日更新、2009年6月3日更新、2010年10月1日更新、2011年1月27日更新、2012年6月15日更新、2013年5月24日更新、2014年7月7日更新、2015年10月18日更新)


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