訪日外国人旅行者については、第1位は韓国、第2位は台湾、第3位は中国となっている。第4位以下8位までは、米国、香港、タイ、オーストラリア、英国である。

 2013年は、2012年9月11日尖閣諸島国有化以降一層冷え込んだ日中関係により中国からの訪日客が減少したのを除くと、各国から訪日客が増加しており、この結果、ついに全体で1000万人を突破した。増加の要因としては、アベノミクスに伴う円安傾向に加え、経済成長が著しい東南アジア向けのビザ(査証)の発給要件を相次いで緩和した点があげられる。「2013年夏には、タイ、マレーシアはビザ取得を免除、ベトナム、フィリピンは期限内であれば何度でも訪日できる数次ビザを発給、インドネシア人向けも緩和した」(東京新聞2014.2.10)

 2011年は日本の大震災・原発事故の影響で各国とも訪日客が大きく減少したが2012年はかなり回復し、中国、台湾では過去最多を更新している。

 2010年にはそれまでGDP世界第2位となった中国からの旅行客が急増し、前年の台湾に代わって第2位となった。中国の好調な経済成長、訪日旅行の宣伝効果。九州クルーズ需要増などが貢献している。2010年7月、前年に続いて、さらに個人観光ビザ発給要件を緩和したことも影響している(役職・収入の総合判断−中間層にまで拡大−10倍の約1600万世帯が対象と見込む)。2010年10月以降は中国漁船衝突事件の影響で一転して減少しているがそれまでの増加を打ち消すには至っていない。

 2010年8月22日に中国で開かれた第5回日中韓観光担当大臣会合は2015年に3カ国を相互訪問する旅行者数(交流人口)を2600万人にする目標を盛り込んだ共同声明を発表した。この目標は2009年実績の1350万人の約2倍である(下図参照)。

 この図によれば、日中の交流人口と韓国と中国の間の交流人口の規模がほぼ同等である点が目立っている。訪中客は日本の332万人に対して韓国は320万人、中国からの訪問客も日本の101万人に対して韓国は134万人となっている。韓国の人口規模は日本の4割弱と小さいにもかかわらず対中交流の規模が日本と同等である点に両国のつながりの長さ・深さがうかがわれる。

 2008年は世界不況、ウオン安の影響、2009年はこれに新型インフルエンザの影響が加わり、韓国からの訪日客が減少した点が目立っている。2009年は、韓国以外の国も同様な理由で訪日客が減少している中で、中国だけは、やや増加している。これは中国の経済成長に加えて、2009年7月に個人旅行が解禁(年収25万元(約325万円)以上の富裕層に限定)された影響であると考えられる。

 2006年はウォン高の影響や2006年3月訪日韓国人への短期滞在ビザ免除措置などによってついに韓国からの訪日客が200万人を突破し、2007年には一層のウォン高により206万人を上回った。

 2005年は、韓国は、日韓友情年に当たり、また愛・地球博の成功の観点から、3月以降、短期滞在査証が免除された。台湾も同様の措置が取られた。中国は、2000年9月以降、北京、上海、広東省の中国国民に対して訪日団体観光査証が発給され、04年9月から対象地域に1市4省が追加され、さらに05年7月から対象が全土に拡大された。こうした、査証(ビザ)緩和措置がこれらの国からの訪日客の増加に寄与していると考えられる。

 2004年は韓国で引き続き増加しているとともに、台湾、中国、香港、米国、英国などは、前年のSARSの影響による落ち込みから大きく回復している。香港については、4月に訪日査証免除の措置がとらえれたことも影響していると考えられる。

 訪日韓国客の2003年における急増の背景には、日本と韓国との文化交流が進展していることがベースにあるのに加え、日本がSARS感染地域ではなかったことからSARS感染地域の代替旅行先として選択されたものと考えられる。

 韓国についての詳細は図録7100参照。国籍別宿泊者数は図録7205参照。

(2004年12月20日更新、2005年5月24日更新、2007年6月4日更新、2008年6月9日更新、2009年6月3日更新、2010年8月23日更新、2011年1月27日最新年JNTO推計に変更、2012年6月15日更新、2013年4月29日更新、2014年2月10日更新)



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