日本一づくりで地域おこしを目指した結果つくられた巨大施設として、水車と歩道つり橋の例を掲げよう(世界的な最高タワー・ビル競争については図録7222参照)。参照資料は、宇田川勝司「数字が語る現代日本の「ウラ」「オモテ」」学研新書(2009年)である。

 現在、日本一大きな水車は岐阜県恵那市の道の駅おばあちゃん市(いち)にあり、直径24メートルというその巨大さは、遠くから見るとまるで観覧車のようであるといわれる。この水車は、2004年に完成し、それまで7年間日本一の座を保っていたさいたま川の博物館の巨大水車を凌駕した。

 日本一水車建設競争は、1988年にはじまった竹下内閣のふるさと創生事業に端を発する。全国の市町村に一律1億円を交付したこのユニークな事業がはじまった翌々年から15年間で実に水車日本一は10回も更新された。1991年などは3回も更新があった。当然、期待したような誘客効果を得られずに維持費ばかりがかさむ地域もあったという。

 水車ほどの頻度ではないが、歩行専用の吊り橋についても、だんだんと大きくなる傾向にある。現在、最大級は、2006年に九重町が約20億円を投じて完成させた九重”夢”大吊橋(大分県)である。開業後の人気は予想以上であり、一年間にこの吊り橋を渡ったのは当初計画の8倍の230万人、九州最大のテーマパークであるハウステンボスの同年の入場者数220万人を上回ったという。

 取り上げた水車は、建造年の古い順に、岩屋観音(山口県岩国市)、能登川水車(滋賀県東近江市)、竜泉郷(鹿児島県薩摩川内市)、夢すき公園(岡山県神郷町)、湯前グリーンパレス(熊本県湯前町)、賀茂の里温泉自然村(広島県河内町)、小半森林公園(大分県本匠村)、みちのく温泉(青森県深浦町)、さいたま川の博物館(埼玉県寄居町)、道の駅おばあちゃん市(岐阜県恵那市)である。

 また、取り上げた吊り橋は、やはり建造年の古い順に、谷瀬のつり橋(奈良県十津川村)、綾の照葉大吊橋(宮崎県綾町)、龍神大吊橋(茨城県常陸太田市)、九重”夢”大吊橋(大分県九重町)である。

(2010年3月25日収録)


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