家計調査によって、肉消費に占める牛・豚・鶏の割合について、地域別(県庁所在市)別の50年の変遷を追ったグラフを作成した。

 50年前(1963〜65年)には、牛肉と鶏肉の西高東低、豚肉の東高西低の地域構造が明確だった。ところが、50年後の現在(2013〜15年)には、そうした傾向は残っているものの、かつてと比べると明確ではなく、食のパターンの全国平準化の進行をうかがわせる結果となっている。

 全国平準化の進行は、こうした東西といった大きな地域別の傾向の変化とともに近隣県どうしの差異が小さくなった点にもあらわれている。図では近隣県における割合の差をあらわすギザギザがずいぶん滑らかになっていることからそれがうかがわれる。

 牛肉消費は、かつては、北陸、近畿、徳島の3地域で特段に多かったが、今は、北陸や徳島は目立たなくなったため、近畿の府県が軒並み40%以上と(かつての軒並み60%以上よりは縮小したものの)国内で最も牛肉好きの地域となっている。なお、牛肉消費は西高東低の地域構造をもっているが、九州地方は西日本の中では消費が比較的少ない点が昔も今も変わらない特徴である。

 山形牛というブランドがあるが、東北の中では山形はかつても今も牛肉消費が多いことが目立っている(50年前は牛の割合が50%を超えていた)。

 豚肉消費は、かつては、85%の青森市から14%の徳島市、松山市と食べる地域と食べない地域との差が71%ポイント大きかったが、今では、福島市の58%から京都市の33%まで25%ポイントの差にまで縮まっている。

 鶏肉消費は、かつては、西高東低の地域構造をもっており、牛肉と違って、九州がもっとも割合の高い地域となっていた。今は、ほぼ消費が全国的に平準化した中で、東北と九州がやや多いというパターンになっている。

 鶏肉は飼料がそのまま肉になる程度が高いので(図録0219参照)、下図のように、輸入原料を主とする我が国の飼料生産拠点が東日本の太平洋岸と九州に集中立地していて、そこから遠くない地域にブロイラー生産が集積している影響もあると考えられる。


(2016年11いい29にく日「いい肉の日」収録)


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