厚生労働省の国民健康・栄養調査の複数年データによる飲酒習慣者、喫煙習慣者(男性のみ)の都道府県別集計結果から酒呑みと愛煙家の割合の散布図を描いた。女性については該当者の割合が少なく、変動係数が大きいため解析されていない。

 全体的には、酒呑みの多い県は愛煙家も多いという傾向が認められる(もっともR2 = 0.143と相関度はそれほど高くない)。

 酒呑みも愛煙家も多い県は、青森、鳥取、秋田、岩手といった東北や山陰に多い。青森はどちらも1位である。どちらも少ないのは福井や群馬である。

 酒呑みは多いが愛煙家はそれほど多くない県(図の左上方向に片寄っている県)としては島根のみが目立っているが、酒呑みは多くないが愛煙家が多い県(図の右下方向に片寄っている県)は数が多く、和歌山、北海道、山梨などがその代表例である。愛煙家が少ない県は酒呑みも少ないが、愛煙家が多いからと言って必ずしも酒呑みが多いとは限らないということであり、私の名づけるところの片相関の状況にある。

 最も酒呑みが少ない県は三重であり、その割合は28.6%と青森の51.6%の5.5割に過ぎない。最も愛煙家の少ない県は福井であり、その割合は31.5%と青森の44.8%の7割である。最大値と最小値の乖離幅(レンジ)から言えば、飲酒習慣の方が喫煙習慣より地域的なばらつきが大きいといえる。

 東京、愛知、大阪、あるいはその近郊県の位置を見ると統一的な傾向は認められず、大都市圏と地方圏の違いによる傾向的特徴はないようだ。

 以下に都道府県データを順位別に掲げる。

酒呑みと愛煙家が多い県・少ない県(男性のみ、2006〜10年)
ランキ
ング
飲酒習慣者の割合 現在習慣的に喫煙して
いる者の割合
県名 県名
1 青森県 51.6 青森県 44.8
2 鳥取県 48.5 和歌山県 44.7
3 島根県 48.3 鳥取県 43.7
4 秋田県 46.9 北海道 42.6
5 岩手県 46.1 山梨県 42.5
6 新潟県 42.5 富山県 41.9
7 鹿児島県 40.3 栃木県 41.5
8 宮城県 40.2 高知県 41.4
9 富山県 39.8 宮城県 41.4
10 大分県 39.3 福岡県 41.0
11 大阪府 38.3 山口県 40.6
12 愛媛県 38.1 福島県 40.4
13 京都府 37.5 愛媛県 40.4
14 広島県 37.2 秋田県 40.2
15 神奈川県 37.1 佐賀県 39.8
16 山形県 36.8 岩手県 39.7
17 岡山県 36.7 茨城県 39.1
18 東京都 36.6 岡山県 38.6
19 長野県 36.5 新潟県 38.6
20 千葉県 36.4 愛知県 38.5
21 埼玉県 36.2 島根県 37.8
22 兵庫県 35.5 埼玉県 37.7
23 茨城県 35.4 奈良県 37.4
24 和歌山県 35.2 香川県 37.2
25 長崎県 35.1 大阪府 36.5
26 福島県 34.6 三重県 36.5
27 熊本県 34.6 鹿児島県 36.5
28 滋賀県 34.6 大分県 36.3
29 宮崎県 34.4 京都府 36.3
30 福岡県 34.3 静岡県 36.1
31 栃木県 34.0 長崎県 36.1
32 奈良県 34.0 滋賀県 36.0
33 山口県 33.6 山形県 35.9
34 佐賀県 33.5 石川県 35.7
35 山梨県 33.3 沖縄県 35.7
36 石川県 33.2 千葉県 35.3
37 北海道 33.1 兵庫県 34.6
38 岐阜県 33.0 神奈川県 34.5
39 高知県 32.5 徳島県 34.3
40 愛知県 32.1 宮崎県 33.9
41 徳島県 31.9 広島県 33.8
42 福井県 31.9 東京都 33.7
43 群馬県 31.7 岐阜県 33.6
44 沖縄県 30.8 長野県 33.3
45 香川県 30.1 熊本県 32.7
46 静岡県 29.5 群馬県 32.3
47 三重県 28.6 福井県 31.5
  全国 35.9 全国 37.2
(注)2006〜10年の5年分の国民健康・栄養調査データを用い、都道府県別に年齢調整を行った結果。飲酒習慣者は「週に3日以上飲酒し、飲酒日1日あたり1合以上を飲酒する」と回答した者。
(資料)厚生労働省「平成22年国民健康・栄養調査」

(2014年2月3日収録)


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