NHKの放送文化研究所では1973年から継続して5年おきに、全国の16歳以上の国民5,400人に対する「日本人の意識」調査(個人面接法による)を行っている。2008年の有効回答数は3,103人(回答率57.5%)である。刊行されている報告書は「現代日本人の意識構造 (NHKブックス)」。

 日本人の好きな外国に関しては、同研究所による「日本人が好きだと感じているものの調査」の一環として行われた結果を図録8010に掲げているが、それが複数回答結果だったのに対して、ここでは、「日本人の意識」調査による択一回答の結果を掲げた。

 図録8010に掲げた複数回答結果のランキング(2007年)では、高い順に

1.オーストラリア 28%
2.イタリア 27%
3.米国 24%
3.スイス 24%
5.フランス 21%

となっていたが、ここで掲げた「日本人の意識」調査の択一回答(2008年)では、高い順に

1.米国 17.7%
2.オーストラリア 8.6%
2.スイス 8.6%
4.英国 5.1%
4.イタリア 5.1%

となっており、回答の仕方でこれだけ異なることが分かる。一番好きな外国はという聞き方では、首位の米国が第2位のオーストラリアを大きく引き離している点が目立っている。

 6位以下も欧米諸国で占められ、韓国や中国がいちばん好きと答えた者は少数派である。

 次ぎに時系列変化を見よう。

 まず、目立っているのは、米国の数字が2003年までは20%以上であったのに、2008年になって急落している点である。2008年の調査月は6月であり、米国発の世界金融危機(9月)、あるいは北朝鮮のテロ支援国家指定解除(10月11日)の影響はありえない。2003年3月にはじまったイラク戦争の泥沼化やブッシュ政権への反感が背景にあると思われる。2008年には再度以前の水準に回復している。

 ヨーロッパのフランス、英国、イタリア、ドイツといった主要国が好きだとする日本人が増えている。特に、イタリア・ブームでイタリアが好きという日本人が1990年代に急増した点が目立っている。

 中国は1989年の天安門事件以来日本人からの評判を落として以降、長期的に人気が低落している。

 他方、韓国は1998年以前は10位以内に入っていなかったのでデータがないが、それ以降、値自体は小さいが、比率を上昇させている。日韓両国民の相手国に対する好き嫌いの推移は図録8005参照。

 なお、米国、中国、韓国に関しては、毎年の内閣府世論調査で「親しみを感じるか」が調査されているので、それをグラフ化した図録7900参照。

(2010年12月10日収録、2014年5月20日更新)


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