日本人ほかの海外買春実行率を具体的に示すデータはない。ここでは、東アジア4カ国の大学・研究機関が共通の質問票を使用して共同で行ったアンケート調査の結果から、東アジア4カ国の国民に対して海外で性風俗関係の娯楽を楽しんだ知り合いがいるか、という問を聞いた回答結果をグラフにした。

 女性を含めた成人全体から聞いた結果であるが、日本人の場合、海外買春した知り合いについて「いる」とする回答率は28.7%と「いない」とする回答率の23.0%を5%ほど上回っている。

 海外買春した知り合いについて「いる」とする回答率と「いない」とする回答率を比べると、台湾では、「いる」が「いない」を大きく上回り、日本では、やや上回っている。韓国では、「いる」より「いない」の方が2倍近く多く、中国では「いる」が5%未満と極めて少ない。

 こうしたことから、海外買春の実行率は、高い方から

 台湾人>日本人>韓国人>中国人

だろうと推測できる。あくまで、海外買春した知り合いがいるかどうか、から間接的に類推した結果である点に留意する必要がある。また、中国人の海外買春実行率が少ないとしても、それは、そもそも他の3カ国に比べ、海外旅行の経験率が小さいからだと解釈できる余地が大きい点にも気をつけておく必要がある(東アジア各国の海外旅行体験率は図録7212、図録7220参照。

 日本人は「わからない」の回答率が半数近くと多いが、知り合い(友人、同僚、近所の人)が海外買春をしたか、しないかを判断できるような情報交換を知り合いとしていない場合が多いからであろう。この点で日本人と対照的なのが、韓国人である。「わからない」とする回答率が7.5%と4カ国国民の中でも非常に少ない点が目立っている。こういう話題は知り合いであったも情報交換していない場合も多いと思われるのだが、韓国人の場合、お互いに本当のところを話し合っている場合が多いか、またはそう思い込んでいる割合が高いのであろう。あるいは、単に「分からない」と回答するのは潔くないと思っているのかも知れない(他のアンケート調査で韓国人のあいまい回答が少ない例は図録8598参照)。

 日本人嫌いの外国人、あるいは自虐的な日本人がこの結果を解釈するとすれば、「わからない」と回答した日本人は、知り合いが海外買春しているのを知っていて「わからない」と回答している。あるいは、日本人は知り合いに本当のことを言わない比率が高い。従って、実際は、日本人の海外買春実行率はもっと高い筈だと結論づけるかも知れない。

 次ぎに、2番目の図には、どこで海外買春をしたか知っている場合の回答結果を掲げた。東南アジアが格段に多く(特に台湾人において)、東アジア諸国相互が2番目に多くなっている。ヨーロッパ、北アメリカは10%未満と少ない。中国は、海外買春した知り合いが少ないので回答も少ないが、数少ない回答数の中では東南アジアにせよ、東アジアにせよ、アジアが相対的に少なく、欧米が相対的に多いのが目立っている。


(2010年11月4日収録、2011年3月8日EASS調査の概要追加)


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