アジア地域には先進国の工場進出など海外からの直接投資の受入によって経済成長した国が多い。そこでアジア各国の直接投資(純流入)の対GDP比の推移をグラフにした。

 ここで取り上げたのは中国、インドネシア、マレーシア、フィリピン、タイ、インド、シンガポール、ベトナムの8カ国である(香港はシンガポールと同じ様な動きを示しており、図が煩雑になるので省略)。韓国については、流出入の双方について日本と比較するかたちで別図録で紹介した(中国、タイも)(図録5055参照)。

 海外からの直接投資の比率が一貫して高いのはシンガポール(及び香港)である。交易経済都市としての性格をうかがうことができる。

 この他でアジアの中でいち早く直接投資を受け入れてきた国はマレーシアである。中国、ベトナムへの直接投資が急増する直前の1992年に直接投資純流入比率が最大となっている。

 中国、ベトナムは1993年以降、急激に直接投資比率が上昇し、その後、比較的高いレベルを維持しながら推移している。ただし、中国は2010年代には縮小傾向にある。

 中国への投資は、香港、台湾、シンガポールなど華僑・華人国からが多く、ここには、世界からの投資がこうした国を通じて行われている側面もあるという点については図録8580参照。

 フィリピンも直接投資を一貫して受け入れているが、以上の国と比べるとそれほど高いレベルではない。タイは、1997年のアジア通貨危機の後、直接投資が急増したが、その後、政治情勢の混迷の中でアップダウンを繰り返している。

 インドへの直接投資は非常に低いレベルで推移していたが、1990年代後半から経済規模と比べるとそう大きくないレベルだが、ゆっくりと上昇している。

 インドネシアは1970年代にはかなりの直接投資を受け入れていたが、その後、低迷し、1995年前後にはもう一度比率が上昇したが、アジア通貨危機後はむしろ純流入がマイナス(投資の引き揚げ)の時期が続いた点で特徴がある。最近は、また、直接投資が持続的に拡大する傾向にある。

(2008年9月16日収録、2009年11月13日更新、2017年4月24日更新)


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