日本のアニメや香港映画、そして韓国ドラマなどアジアンエンターテインメントについて、それぞれが得意とする分野の相互文化交流の程度が大きく高まっている。

 ここでは、東アジア4カ国の大学・研究機関が共通の質問票を使用して共同で行った各国の全国レベルのアンケート調査の結果から、日本のアニメ、中国の映画、韓国のドラマをどれだけ見ているかという設問に対する回答を見た。資料出所は日本側の担当機関の1つである大阪商業大学JGSS研究センターのHPである。EASSというこの共同調査の概要と中国調査の回答者属性をページ末尾に掲載した。

 各ジャンルとも楽しんでいる人の割合は自国が最も多い。日本のアニメは日本人の47.0%、中国の映画は中国人の48.6%、韓国ドラマは韓国人の85.7%とほぼ半数以上が楽しんでいる。特に韓国ドラマをみる韓国人の割合が高い点が目立っている。

 東アジアの他国でそれらを楽しんでいる人の割合もかなり高い。

 日本のアニメは、台湾で33.3%の人が見ており、韓国人の27.7%、中国人の14.8%の人もそれを楽しんでいる。他のジャンルでもそうであるが、中国人の場合は母数が巨大であるので、14.8%といっても実際に楽しんでいる人の数にすればアジア最大であることは言うまでもない。

 中国の映画は香港映画から本土映画に広まっているが、元が中国語なので、台湾人でも、46.3%とほぼ中国人と同じ割合で見ている人がいる。

 韓国ドラマは、日本で冬のソナタが2003〜04年に、チャングムが2004〜06年に放映され、いわゆる韓流ドラマ・ブームを引き起こしたので、韓国以外では日本で最も見ている人が多いかというとそうではない。日本の23.0%に対して、台湾32.9%、中国39.9%と日本を上回るブームとなっていることがうかがわれる。

 このようにアジアンエンターテインメントは東アジア・ワイドの文化現象となっているということができよう。

 関連して、NHKが行った日韓市民意識調査の結果から、日韓両国民について相手国の映画やドラマを見ている人の割合を男女年齢別に調べた結果を以下に掲げた。


 日本人は男女ともに韓国のドラマを映画よりよく見ている。これに対し、韓国人は男女ともに日本の映画をドラマよりよく見ている。また、年齢別には、日本人の場合、年齢層を問わず、韓国のドラマや映画を見ている人が多いのに対して、韓国人の場合は、20〜30代の若年層は日本の映画やドラマをよく見ているのに反して、中年以上の年齢層、特に60歳以上の高年層では日本の映画やドラマを余り見ていないという、大きな違いがある。それにしても、日本人女性が韓国ドラマを見ている割合は20〜50代で約6割、60歳以上でも約5割と非常に多いのが目立っている。


(2011年4月25日収録)


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