ヨーロッパの超長期の人口推移は図録9010で見たが、ここでは、ヨーロッパの各地域について、各時代の人口分布を示した。具体的には、南欧、西欧、イギリス諸島、北欧、中欧、東欧、ウラル山脈以西のソ連の人口シェアの推移を図示した。

 グラフは折れ線グラフと棒グラフの2種類を掲げた。前者は、各地域のシェア推移を見やすく、後者は、その時々の分布状況の実感を得やすいのでどちらも捨てがたい。

 イタリアをはじめとする南欧は、現在は、17%程度のシェアであるが、ローマ帝政初期には50%の人口を有しており、ヨーロッパ最大の人口集中地区であった点が印象深い。こうした地位は、14世紀イタリア・ルネッサンスの時代まで続いたが、1500年、宗教改革の時代にはヨーロッパ最大の人口地域の座を西欧に明け渡した。

 その後、1750年、啓蒙思想の時代まで、西欧が1位であったが、その後、1900年、帝国主義の時代以降は、ヨーロッパ・ソ連が最大地域となり、現在に至っている。

 ローマ帝国、フランス革命、ロシア革命とヨーロッパ最大の歴史事件は、それぞれ、南欧、西欧、ヨーロッパ・ソ連と当時の最大人口地域で起こっていることに気づかされる。

 「人口の最大の集中地域は、一般に政治的・経済的支配を達成した地域にあった。今日、ヨーロッパ最大の人口国がソ連であることは興味深いことである。」(T.G.ジョーダン「ヨーロッパ文化―その形成と空間構造 」(原著1988))ソ連崩壊以前のコメントである。

(2007年2月21日収録)


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