人口推移の対比

 図録1156で西欧主要国全体の長期人口推移を米国など他の主要国と比較したが、ここでは、西欧の主要国それぞれの長期人口推移を追った。1960年以降最近までの人口動向については図録1172参照。19世紀以前からの歴史的な人超長期人口動向については図録9010、図録9012、図録9015を参照。

・現在の人口規模

 2010年にはドイツが約8千万人で最も多い。ドイツのうち旧東ドイツの人口は統合後に1割程度減少し2007年に1370万人(ベルリンを除く)とオランダより人口規模は小さくなっている。ドイツの次に、フランス、英国、イタリアがだいたい6千万人前後で同等の人口規模となっている。スペインがこれに次ぐ4.5千万人の人口規模を有する。オランダは2千万人以下、スウェーデンは約1千万人と人口規模的には小国である。

・フランスとドイツ

 フランスは、19世紀前半にはなお西欧で人口が最も多かった。このことから、フランス革命とその後しばらくは、国民国家の形成や近代思想の先進性に加えて、人口規模的にも、ヨーロッパの超大国だったことがうかがえる。しかし、19世紀半ばにはフランスの人口動向は横ばい傾向となり、ドイツと人口規模が大逆転となった。その結果、一次、二次の世界大戦の当時は、ドイツがフランスより2〜3千万人人口が多かったのである。これが敗戦の一つの大きな要因と見たフランスは、第二次世界大戦後、出生促進的な人口政策を推し進めた結果、大きな人口増の傾向を示し、ドイツにやや近づいた(フランスの過去の人口動向を人口ピラミッドから追っている図録8930参照)。

・英国、フランス、イタリア

 この3カ国は20世紀以降、人口規模的にほぼ同等となっている。19世紀半ばにはフランスの人口動向は横ばい傾向となったため、フランスの人口は1890年代には英国に抜かれ、1920年代にイタリアに抜かれた。しかし、上に述べた人口促進政策で1980年代には、再度、英国やイタリアを凌駕している。

・指数による比較

 1820年を100とする指数で各国の人口動向を比較すると、下図のように、@1910年以降のオランダの特段に大きな伸び、Aフランスの1940年までの人口停滞、そして、Bオランダ、フランスを除く各国の人口動向の類似性、などが目立っている。1820年から2010年の約200年間で、オランダは7倍、フランスは2倍、そしてその他の国は3〜4倍の人口増となっている。


(2015年1月13日収録)


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