アンガス・マディソンAngus Maddisonの「世界経済*」(OECD2006)から16世紀から19世紀にかけての西欧主要31都市の歴史的人口推移を追った図を掲載する。

*The World Economy: A Millennial Perspective/ Historical Statistics (Development Centre Studies)

 この時期の西欧の歴史が反映している数字であり、気の利いたことを論評するとしたらかなりの教養を要する。ここでは、図そのものが語っている最小限のコメントに限定しよう。

 1500年の段階では10万人以上の4大都市が目立っていた。すなわちナポリ、ベネチア、ミラノ、パリである。地中海交易が盛んなこの時期、イタリアの3都市がエントリーしている点が目立っている。

 中でも強力な海上帝国を築いたベネチアの勢力はめざましいものであった。「1171年に6万6千人であったベネチアは16世紀まで西欧3大都市の1つであり、同世紀には17万人のピークを記した。」(前掲書)

ベネチア帝国の人口(1557年)
 ベネチア市 15.8万人
 ラグーン諸島 5.0万人
 イストリア 5.2万人
 ダルマチア 9.3万人
 イオニア 5.2万人
 クレタ島 19.4万人
 テラフェルマ(イタリア本島) 154.2万人
 合計 214.1万人

 1600年以降は、大航海時代の影響で、スペイン、ポルトガル、オランダ、英国の諸都市が地中海を迂回するアジアとの交易や新大陸との交易で栄え、さらに領域国家の首都であるパリやロンドンへの人口集中も目立つようになった。

 なお、関連図録として、1000年及び1800年以降の世界の大都市圏ランキングが図録1169でふれられているので参照されたい。また繁栄する国のシフトをマディソンの1人当たりGDPの歴史的推計で見た図録4545も参照されたい。

 なお、図で取り上げている西欧主要31都市は、ナポリ、ベネチア、ミラノ、フィレンツェ、ジェノバ、ローマ、ボローニャ、パレルモ、パリ、リヨン、ルーアン、ボルドー、アントワープ、ヘント、ブリュッセル、ブリュージュ、アムステルダム、ニュルンベルク、ケルン、リューベック、ダンツィヒ、アウクスブルク、ウィーン、グラナダ、バレンシア、リスボン、バルセロナ、コルドバ、セビーリャ、マドリード、ロンドンである。

(2010年10月21日収録)


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