犯罪が多い都市かどうかを各国の犯罪統計(公式的な業務統計)の結果から比較することは、各国の法体系上、軽犯罪をどこまで含めるかが異なり、また、どうせ捕まらないと考えている犯罪を被害者がどれだけ訴えるかが国によって異なるので難しい。一番効率的な比較方法は、直接、一定の期間に一定の犯罪の被害を受けたか共通の質問票で調査することである。こうした調査である国際犯罪被害者調査の結果から途上国の主要都市の犯罪率をグラフにした。上位の都市は「犯罪都市」と呼ばざるを得ないであろう。なお、日本を含む犯罪率のOECD諸国比較は図録2788参照。また、同じ調査による途上国主要都市の汚職率は図録9375参照。

 最も犯罪率が高い都市は、アルゼンチンのブエノスアイレスであり、1年間に61.1%の人が何らかの犯罪の被害者となっている。2〜3位は、ボコタ(コロンビア)、リオデジャネイロ(ブラジル)であり、南米の都市は犯罪が多いといえる。

 もちろん、犯罪の中では、クルマの窃盗、破損など財産犯罪が多くを占めている。強盗の被害者となった者の比率も示したが、リオデジャネイロで12.2%の者が強盗被害にあっている。チェコのプラハのように犯罪率は34.1%と比較的高いが強盗被害者率は0.5%と低い都市もある。

 ここで対象となっている35都市を国名とともに示すと、犯罪率の高い順にブエノスアイレス(アルゼンチン)、ボコタ(コロンビア)、リオデジャネイロ(ブラジル)、ウランバートル(モンゴル)、タリン(エストニア)、カンパラ(ウガンダ)、マプート(モザンビーク)、サンホセ(コスタリカ)、ラパス(ボリビア)、ヨハネスバーグ(南アフリカ)、チュニス(チュニジア)、ブラチスラバ(スロバキア)、アスンシオン(パラグアイ)、プラハ(チェコ)、ブダペスト(ハンガリー)、ムンバイ(ボンベイ)(インド)、ハボローネ(ボツワナ)、ティラナ(アルバニア)、ビリニュス(リトアニア)、ニューデリー(インド)、キエフ(ウクライナ)、カイロ(エジプト)、ビシュケク(キルギス)、ソフィア(ブルガリア)、リガ(ラトビア)、モスクワ(ロシア)、ブカレスト(ルーマニア)、ミンスク(ベラルーシ)、トビリシ(グルジア)、スコピエ(マケドニア)、ジャカルタ(インドネシア)、北京(中国)、ザグレブ(クロアチア)、マニラ(フィリピン)、バクー(アゼルバイジャン)である。

(2006年9月25日収録)


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