時事トピックス:集団的自衛権行使容認閣議決定に対する地方新聞の社説・論説の見出し
○:憲法解釈の変更に賛成  (資料)東京新聞「こちら特報部」2014年7月8日
新聞名 見出し 新聞名 見出し
北海道新聞 日本を誤った方向に導く 岐阜新聞 性急かつ乱暴なプロセス
室蘭民報 決め方が軽すぎる 中日(東京)新聞 9条破棄に等しい暴挙
東奥日報 国民に改正の是非を問え 京都新聞 9条空洞化の責任は重大だ
デーリー東北 専守防衛の国是揺らぐ 神戸新聞 憲法を骨抜きにする閣議決定
岩手日報 主権者の意思を顧みよ 日本海新聞 国のありよう許せない
河北新報 重い選択、あまりに軽く 山陰中央新報 国民的議論尽くすべき
秋田魁新報 9条踏みにじる暴挙だ 山陽新聞 これで歯止めかかるのか
山形新聞 平和憲法に最大の試練 山口新聞 専守防衛の国是揺らぐ
福島民友○ 安保政策の歴史的転換点だ 中国新聞 平和主義を踏みにじる
茨城新聞 国のありよう許せない 徳島新聞 将来に禍根を残す暴挙だ
下野新聞 国のありよう許せない 愛媛新聞 平和国家を危うくする暴挙だ
上毛新聞 性急過ぎるプロセス 高知新聞 「限定的容認論」の危うさ
神奈川新聞 首相は説明責任果たせ 西日本新聞 試される民主主義の底力
新潟日報 平和国家の根幹揺らぐ 佐賀新聞 安心感よりも不安が強い
北日本新聞 「国民無視」を貫く政権 長崎新聞 国民不在、反対は続く
北國新聞○ 法整備へ理解深めたい 熊本日日新聞 「9条」の信頼捨てるのか
富山新聞○ 法整備へ理解深めたい 大分合同新聞 国のありよう許せない
福井新聞 戦う国がなぜ安全なのか 宮崎日日新聞 急がず国民的議論が必要だ
山梨日日新聞 越えた一線、国民の覚悟聞け 南日本新聞 憲政に汚点残さないか
信濃毎日新聞 政府の暴走を許すな 琉球新報 日本が「悪魔の島」に
静岡新聞 解釈改憲は許されない(3日付) 沖縄タイムス 思慮欠いた政権の暴走
   
 中小新聞は大手新聞のように「俺が言っているのだから正しい」というような儒学者的態度を取れない分、立場が保守だろうと革新だろうと、ともかくデータを示して論陣を張ろうとする新聞本来の意欲を失っていないように見える。2014年7月1日の安倍政権の解釈改憲閣議決定に反対する立場の東京新聞が、国民世論が反対しているという証拠のデータとして掲げたのは、全国の主要な地方新聞(記事では「地元紙」と言っている)の論調である。こういう地方新聞がこういう見出しを掲げたのかという点が興味深かったため、ここで紹介することとした。

 東京新聞の記事の見出しは「集団的自衛権の是非 朝日・毎日VS読売・産経 全国紙互角のようでも...39紙反対VS賛成3紙 地方紙は批判が圧倒」である。

「地元紙は、それぞれの地域で高い普及率を誇る。新聞、雑誌などの販売部数を調べる社団法人「日本ABC協会」によれば、47都道府県のうち、首都圏や関西圏などを除く37道府県で地元紙が販売部数、普及率のトップを占める。

 「こちら特報部」が、全国の主な地元紙の社説を調べたところ、41紙中、39紙が集団的自衛権の行使容認に反対だった。

 閣議決定に賛成の読売、産経両紙を合わせた発行部数と、批判的な朝日、毎日両紙を合わせた部数はともに計約1千百万部。全国紙だけを見れば賛否は互角のように見えても、東京新聞(中日新聞)など地元紙を含めれば、反対・新潮の論調が優勢と言える。」

 地元紙は当局より読者に近い点を反対が多い理由として識者の言として取り上げているが、そのそも地元紙は、反権力の傾向にあるとする意見も紹介している。

「中部大の水野雅夫教授(メディア論)が焦点を当てているのは地元紙の成り立ちだ。「国会開設や憲法制定を求めた自由民権運動や政党新聞に起源を持つ新聞が多い。伝統的に自由を重んじ、反権力の姿勢をとっている。特に今回は憲法にかかわることだったため、より敏感に反応したのではないか」」

 私見によれば、上に掲げた地方新聞の見出しのうち、内容ではなく表現がなかなか秀逸だと思われるのは以下の3つである。

河北新報:重い選択、あまりに軽く
北日本新聞:「国民無視」を貫く政権
琉球新報:日本が「悪魔の島」に

 特に琉球新報がこうした見出しを掲げていたことは知っておいてよかったと思う。

 不思議なのは「国のありよう許せない」という見出しが、茨城新聞、下野新聞、日本海新聞、大分合同新聞の4紙で共通である点である。社説・論説を同一の者が執筆しているのだろうか。

(2014年7月8日収録)


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