米国の調査期間であるピュー・リサーチ・センターが2015年1〜2月に日米同時に行った意識調査から、どの国との経済関係が重要かについての日米両国民の意識について見てみよう。同じ調査の「第2次世界大戦についての日米両国民の意識」についてはすでに図録5224でふれている。

 「経済的なつながりが重要なのは対中関係かそれとも日米関係か」を日米の双方にきいた設問では、米国の場合、対中関係が46%と日米関係の36%を上回っており、中国との経済的なつながりの方を重視するに至っているのに対して、日本の場合は、対中関係は10%と低く、日米関係は78%と非常に高くなっている。

 実際の貿易関係では、図録5050で見ているように、2004年以降、日中貿易が日米貿易を上回っているなど、中国との経済的な関係が強まっているが、重視すべきかという意識では、日本の場合は、なお日米関係を重視していることが分る。

 ところが、米国の場合は、中国が世界第2位の経済大国となり、経済成長率も日本より高いため市場規模の日中格差も拡大するのだから、自然、対中関係を重視すべきという意見が多くなっているようだ(中国経済の将来については図録j006、図録4500参照)。

 米国の結果を属性別に見てみると、合計では対中関係が日米関係を上回っているが、白人、50歳以上、共和党の属性では、対中関係より日米関係の方を重視すべきという意見が上回っており、他方、非白人、49歳以下、民主党では逆になっている。この点について、「国内がやや分裂している」とピュー・リサーチ・センターの報告書では表現されている。なお、日本の場合は、「若者の方が日米関係重視の割合がやや高いという特徴があるもののすべての属性で日米関係重視の傾向は変わらない」と報告書は述べている(数字は報告書では未掲載)。

 中国との経済関係について、日本人は自分たちと同じように米国人も考えてくれている筈だと考えるとするとそれは勘違い、あるいは誤解だということになるだろう。

(2015年4月10日収録)


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