予定調和説と因果説
いままで何度か予定調和説と因果説について説明してきたが、ここでもう一度おさら
いをしておこう。
予定調和説は3=1+2、
因果説は1+2=3
の構造をもつ。
予定調和説は、予定=私+調和、
因果説は、私+原因=結果、
と考えてもいい。もうひとつは、予定調和説が、将来の予定が現在に調和をもたらすと
いうことであり、時系列に考えた場合、
調和(現在) ← 予定(将来)
となり、因果説の
原因(現在) → 結果(未来)
とはベクトルの向きが正反対になる。予定調和説を因果説風に説明すると、先に結果
あるいは結論が提示され、そのあとで原因あるいは理由が提示される、とでもいえよ
うか。
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ここでもうひとつ別のパラメータを導入しよう。
結論に到るプロセスである。結論に至るプロセスがもつ条件が複雑になればなるほ
ど、結論は無限にでてくる。
当然、条件次第でも、結論は変わっていく。
例は条件2を「いいえ」に変えただけだが、たどり着く結論はちがってくる。よく、それ
で結論は、と尋ねる人がいるが、結論だけ聞いても意味はない。結論と、結論に至る
プロセスはペアであり、結論だけで存在することはない。
| 条件1 |
条件2 |
条件3 |
結論 |
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|
|
|
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| 選択肢2 |
選択肢4 |
選択肢8 |
結論1 |
この場合、条件1で選択肢は2つある。条件2では4つとなり、条件3では8つある。
このうちのひとつを選んで結論にしているということになる。もちろん、これは因果説の
考え方だから、因果説の逆、すなわち予定調和説での考察もしておく必要があるだろ
う。因果説では、条件1→条件2→条件3→結論のプロセスをもつ。予定調和説では、
関係が逆転するから、ベクトルの向きを逆にした条件1←条件2←条件3←結論でも
いいし、そっくりそのままひっくり返した結論→条件3→条件2→条件1でもいい。同じ
ことである。
| 結論の可能性 |
条件3 |
条件2 |
条件1 |
|
|
|
|
|
| 結論8 |
選択肢8 |
選択肢4 |
選択肢2 |
この場合条件が3個あるから、結論の可能性は8個あることになる。このうち条件3
を満たすものは8個のうち4つだけになる。つぎの条件2を満たすものはふたつであ
る。そして最後の条件1で、どちらかを選ぶ。
要するに、条件を重ねることによって選択肢が減っていく。それに反比例して、それ
を選択する確率が高くなっていくのである。
では、条件3と条件2を先人たちの研究の成果だと仮定してみよう。研究を引き継ぐ
ということである。残るは条件1しかないから、それを選択する可能性は極めて高いと
いえるだろう。研究を継承することによって、それを選択する確率は高くなる。いや、
むしろ必然的にそれを選ぶと言い切った方がいいだろう。何となく自分の意志で考え
理解しているような気持ちになるが、思い違いにすぎない。
学ぶことは、危険な行為である。
その一方で、学ばないと研究を進展させることができないという、矛盾がある。危険
性に留意せず研究を継続するだけでは、この罠に陥る。これをリセットするのが基礎
研究である。地道に見えながらも、いかに基礎研究が大切なのかわかってもらえただ
ろうか。結論とは可能性を捨てた結果であることを了解し、柔軟に対応していくことが
必要だろう。
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