ハーブにはいろいろな楽しみがあります
虫取りナデシコの蜜を吸うモンキアゲハ
薄藤色の幅広い葉は、コモンセージ
フェンネルの葉を食べ尽くす大食漢
アゲハか黄アゲハの幼虫(芋虫)
羽化したばかりのアゲハ(ナミアゲハ)
とまっているのはマリーゴールド
 今も周囲の道沿いには蜜柑の並木がある木暮里の土地は元々蜜柑畑(北限栽培)で、
木暮里を建築中の夏ころには黒い大きなアゲハ蝶が飛んでいるのを目にして驚いたものです。
 羽に白い紋があるこの蝶が、本邦最大で最高速で飛ぶ「モンキアゲハ」でした。
幼虫時には蜜柑の葉を食べるため、北総利根川沿いのこの地域は蜜柑と共にモンキアゲハの北限地でもあるでしょう。
1頁目のタンポポにとまっている蝶は(黒アゲハではなく)たぶんカラスアゲハで、他種のアゲハ蝶よりも遅く現れました。やはり蜜柑やイヌサンショウを食用とするので共存していることが多いはずですが…食用樹の縄張りがあるのかも。

 デフォルトな環境では姿を見ませんでしたが、ハーブを栽培し始めて早々に現れたのが、セリ科の植物を食用にするアゲハ。西洋のセリ科植物がインストールされていない環境では、田んぼの芹でも食べて細々と生息していたのだろう彼彼女らには、フェンネル(ういきょう)は最高級の食料となりえたのか、初め単独で目にしたのが、束の間に複数の姿を目にするようになりました。

            

 ハーブの多くは酸性土壌に弱く、中性から弱酸性の土を好みます。日本の土壌は酸性傾向だそうですから、地植えの時は予め石灰などで中和しておく必要があります。

 植え替え時の肥料は、できれば腐葉土などの有機質肥料を、化成肥料を使う場合は緩効性のものが良いです。鉢植やプランター用土は市販の草花培養土で構いませんが、
ハーブの種類に合わせてPH調整や物理性を改善する資材を混入すれば理想的です。

 *植え替え時に根鉢を崩さない方が良いもの

  ローズマリー、マロウ、フェンネルなどセリ科のハーブ、直根性のハーブ、

 *植え替え時に株分けできるものは根鉢を崩して元気な土に入れ替えましょう。

★好乾燥
  タイム、ローズマリー、ヒソップ、セイジ、ラベンダー、オレガノ、ナスタチゥム、
  サントリナ、 キャンピオン、センテッドゼラニゥム(ペパーミントゼラを除く)、

★嫌乾燥
  カモマイル、チャイブス、ミント、レモンバーム、パセリ、ベルガモット、

 ◎好肥料
  センテッドゼラニゥム、セイジ、カモマイル、チャイブス、ミント、フェンネル、

 ○少肥料
  ラベンダー、タイム、ローズマリー、ヒソップ、ウィンタサボリー、

●日陰に強いもの
  ミント、キャンピオン、ベルガモット、スイートバイオレット、レモンバーム、

 夏の暑さにも冬の寒さにも強く、雨にも負けず風にも負けない丈夫なハーブといえば、なんといってもミントとレモンバームです。
徒長気味に繁茂した時に強風に吹かれて倒れることもあるでしょうが、そのまま枯れてしまうことはありません。

 四季と梅雨と台風のある日本には持ってこいのハーブといえ、その上、両方ともに多少の日照不足にも耐える根性があり、ミントときては酸性土壌にも強いのですから、ハーブオブジャパンの名に値するでしょう。挿し木や株分けで殖やすのも簡単で、放っておいても勝手に殖え過ぎて、ちょっと困るくらいです。

 カモマイルやタイム類は日照不足に気をつけさえすれば、この二種に勝るとも劣らず、丈が低いので風に吹き倒される心配もありません。多湿に弱いと言われるタイムですが、木暮里では特に手入れもせずに梅雨と秋の長雨を目立った被害も無く乗り切りました。

よく見かける茶色のオオスカシバ。
上と下は同じ個体。
ボケ防止のためにローズマリーの蜜を吸いに来たものと思われる。

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