黝い空の下
死んだ児の歳を数えて風が鳴く
死んだ児の歳を数えて風が鳴く
哀しい媼の謡に似て
風は一晩中鳴き渡る
風は一晩中鳴き渡る
耳元で囁くように
遠いい昔の叫びのように
黝い空の上には
死んだ児が
膝を抱えてしゃがんでる
顔も見せずにしゃがんでる
黝い空の下では風が鳴く
死んだ児の歳を数えて風が鳴く
死んだ児の歳を数えて風が鳴く
昔の媼の謡に似て
眠りの中へ
風は一晩中鳴き渡る
風は一晩中鳴き渡る
営みすんだ人里を
死んだ児の歳を数えて
死んだ児の歳を数えて
黝い空の下
風は一晩中鳴き渡る
風は一晩中鳴き渡る