2011年7月25〜27日

今年は3月11日に東日本大震災があり、その地震の影響で福島第一原発
がメルトスルー。放射能を撒き散らしレベル7の大事故になってしまいました。
東北では大変なこの時期に鮎釣りでもないなと思い、今年の釣行は自粛しよう
と話し合っていましたが、こういう時期だからこそ自粛ではなく復興支援の為に
東北に出向き、例え鮎釣りでも少しでも何かの役に立てればと思い、釣行する
ことにしました。
被災地を目の当たりにするのは忍びないので、今年も日本海側に行くことにし
高速道路の被災者無料を最大限に利用させていただいて、秋田阿仁川にまで
足を伸ばしました。
帰りにはいつもの小国川にも竿をだし大満足の釣行でした。

7月25日 第一日目

いつものように自宅を3時、那須インターを5時、国見には6時半。
地図を見ながら行き先を協議。ついでに朝食を注文したらご飯が無くて20分待つようだと。
キャンセルしようかと思ったが、協議をしながら待つ。
ちなみに朝から焼肉定食とステーキ丼。エネルギーを消耗する前に補給しちゃう。
今回は被災者の高速無料を最大限に利用しようと秋田県阿仁川に決定。
ガッツリと朝食を食べてひた走る。

五城目八郎潟には10時。途中2箇所の道の駅に寄って昼食まで済ませて「あゆっこセンター」には1時。
情報とオトリを仕入れて(入漁券が1000円は有難いがオトリの600円はチト高い。今回は支援ということで
いつもなら4人で4尾だが、今回は奮発して切りよく5尾^^;)
前田観光センターで今晩の宿を調べて、せっかくの阿仁川なので打当温泉マタギの湯に決定。
なんだかんだで準備が済んで阿仁前田駅前で竿を出したのが2時半。

準備をしながら見ていると瀬で掛かっているようだ。
前田八幡橋の上の瀬の瀬尻に3人で並んで入る。私は真ん中。
師匠は橋の下流に移動。(あとでHPで見たらそこがすごくいい場所)
どこが良いか判らないので初めは広く探ってみたら、瀬の流芯がいい。
流芯ばかりを狙って順調に掛かる。

暫くしたら上の瀬にいた人が上流に移動したのですかさず瀬の真ん中の流れの
一番きついところに移動する。
瀬は勝負が早い。竿抜けになっていたのか入れるより早く掛かることも。
ここはオモリが効果的。

オトリが小さいので流れがきついところでは、私のような太糸はオモリなしではオトリ
が完全に底についていないようだ。
針も小針ではなくて大き目のきつねの7.5号3本イカリ。(なんちゅう仕掛けやねん)
これが当たって5時までの2時間半で24尾の私的には大爆釣。
瀬の流芯でばっかり来たので満足の2時間半でした。
他のメンバーも釣れて短い時間の割には満足でした。こんなならもっと早くに来れば
よかったと後悔。
今晩の宿のマタギの湯には6時には入りたかったので5時上がり。


上流に車を走らせて左に折れて暫くすると「マタギの湯」は道路沿いにあった。
ちょっと想像と違ってもっと鄙びた感のある宿かと思っていたら、道路沿いに道の駅風に建っていた。
名前だけで想像していたので木造の真ん中に囲炉裏のあるような造りだと、かってに
思っていた。(そういう部屋もある)

オトリ鮎を確保してきたので川に沈めておこうと思ったらなかなか川に下りる道が無い。
このあたりの人は余り川にはかまわないようだ。
やっと細い下水沿いに下りてオトリを沈められた。
だいぶ時間をロスしてしまった。

部屋はいたって普通で、共用のトイレはセンサーライト付き。ちょっと長く頑張っていると
暗くなってしまう。次に誰かが入ってくるのを待つことに。
まあ、節電のこの時期だからしょうがないと思いつつも、お風呂にはドライヤーがある
だけで整髪料も櫛も髭剃りも無い。夏季料金で3000円も割り増しで払っているのに・・・。
と愚痴る。(支援ということで無理に納得)

食事も到着が遅いのが悪いのだが、「8時までには終わらせてほしい」とのフロントでの注文。
慌ただしくかっ込んでいたら、食事会場のおねえさんがいい人で「お時間は気にしなくていいですよ」と言ってはくれ
たが、迷惑はかけられないので生ビールを駈け付け3杯、おまけに焼酎をグビグビとやって8時には切り上げる。
部屋に帰ったら早朝からの疲れがどっと出て、秒殺でバタンキュー。(年々秒数が縮まっている)

7月26日 第二日目

朝食を一番に済ませて、8時には出発。
フロントで「マタギ資料館を見ていきませんか?」と声をかけられて、ちょっと迷ったが「先を急ぐので」と断って、
一路北上。(ちょっと後悔)
途中「笑内」という駅があって、ここもポイントになっているので曲がってみたが川までの道がわからずパス。
ちなみに「おかしない」と呼んで、私は「庄内」の変換間違いとばかり思っていました。
暫く走って小渕。ここも良いポイントらしいので右にそれて橋を見つける。
小渕駅に行く新風張橋から川を見下ろすと、一面に玉石が入っていてしかも釣り人が少ない。
見える範囲に3人しかいない。
橋の上流には3つの瀬。下流には荒瀬と大淵。
流れといい玉石ゴロゴロといい申し分ないので即決定。
好都合に橋の下に車を止められる。これなら雨が降ってきても着替えられるので安心だ。


準備を済ませて9時半開始。
下の荒瀬にと思ったがすでに対岸に2人が入っているし、師匠が下流に向かったので
上流の真ん中の瀬を目指す。
正やんと角さんは直ぐ上の瀬。
真ん中の瀬は誰もいないので独り占めだ。


ところが
10分「・・・」
20分「・・・?」
30分「・・・??」
40分「・・・???」
50分「・・・????」
この間瀬を上から下まで一往復。ついでに上のトロまでも竿を出す。
きれいなトロで川底までびっしり玉石が敷きつめられているのが見える。
しかし鮎は見えない。時折ヘチで跳ねはあるが魚影は薄い。
しょうがないので瀬の流芯を頭から釣り下る。
下の瀬では角さんと正やんが忙しくさおを曲げている。焦るぞッ!!
背尻でやっと1尾。ここの鮎は時間にならないと追わないのか「???」
途中のちょっとしたトロが良く見えたので一所懸命に泳がせる。が、来ない。

トロは諦めて、今度は下の瀬の頭の瀬肩の三角に入れたらとたんにキュキューン。
オトリを代えたらキュキューン。
ここからなんと15連荘の入れ掛り。
瀬の中ほどのさっきまで角さんがやっていたところまで釣り下って、また上の先ほどのトロに。
跳ねているので居る筈。丁寧に泳がせるがやっぱり掛からない。
どうも私の泳がせでは阿仁川の鮎にはお気に召さないようだ。(何処の鮎にも嫌われているが)
しかたがないからまた瀬の頭から釣り返し。先ほどではないが順調に掛かる。

残り1時間になって師匠が下の瀬から上がってきたので交代で下る。
師匠の後では数は望めないだろうが、一度は竿を出してみたい場所なのである。
細い荒瀬なので曳船を曳きながらでは釣りづらいので、瀬脇に曳船をセットして
瀬の頭から釣り下る。
しかし・・・。
瀬脇からオトリを滑り込ませても、オモリをかましてじっとしていても掛からない。
師匠がくまなく探ってしまったようだ。
瀬尻では角さんが次々に入れ掛かっている。
たまらずに向かいの背尻まで釣りながら下る。背尻まででやっと2尾。
背尻でしばらく粘ってみたが対岸の角さんほどは掛からない。ここも師匠が抜いちゃったようだ。

そうこうしているうちに時間切れ。2時の集合時間。
今日は瀬見温泉まで突っ走る予定なので早上がり。
薄くなった後ろ髪を引かれつつ竿を仕舞う。
鮎を締めて釣果報告。私は最初出遅れたが何とか30尾。師匠も30尾。正やん25尾。今日のトップは
角さんで36尾。

着替えを済ませて一路瀬見温泉に向けてひた走る。
3時間なら着くかと思っていたら、途中新庄が退社時間になって混んでしまって6時を少し回って到着。
いつものように鮎は冷凍庫にお願いして、濡れた物はボイラー室に干させてもらって、アンダー類は
洗濯機をお借りして洗濯をして部屋に干す。
その間にお風呂につかって今日の反省会をしながら疲れを癒す
「観松館」さんにはいつもご無理を聞いてもらって感謝しています。
明日のお弁当もお願いして、その後4人でたらふく飲んで食べての夕食で、お決まりのバタンキュー
の秒殺。ZZZzzz。。。

7月27日 第3日目

朝起きたらなんと雨。結構強い雨。みんなの視線が痛い。
「俺のせいじゃないってばぁ〜」
7月の後半に釣行をずらしてからは雨には遭わないで済んでいたのに。
朝食をとりながら協議。
鮎釣りは阿仁川で竿を出せたので満足なので、ダメなら仙台へ行って見ようということになって、時間
をかけてバイキングを楽しむ。
ご飯まで3種類を選べるが3杯は無理なので2杯でやめておく。
目が卑しくなってどれも食べてみたくて、お腹いっぱいになって箸を置く(が、飲み物とフルーツはまだ
食べる)。
毎年釣行から替えると1kg以上太ってしまうが朝からこれだもん、しょうがないか。
ロビーで清算をし、帰りの準備をしていたら薄日が差してきた。
念のためインターネットで雨雲の動きを見てもらったら、1時までは大丈夫だと言う。
「えッ? どうする?」
「やんねぇ訳にはいくまいよ」
お弁当も前日に頼んでいたし、急遽いつもの場所へ直行することに決定。
場所を選んでいたりすると時間が掛かるので迷わずに一直線。


運良くいつもの駐車スペースが空いていたので早速着替えて準備開始。
仕掛けをセットしながら先客に声をかけて状況を聞いてみると、余り釣
れてはいないよう。
朝の内はもっといたのにという。
まあ、いまさら動けないのでまずは平瀬からスタート。
苦手な泳がせで。
10分「・・・」
20分「・・・」
30分「・・・」
痺れを切らせて上に移動。
瀬で角さんがやっているので、その上のトロまで移動。
ハミ跡なし。鮎の姿も見えない。

仕様がないので瀬の頭に戻って石裏のヨレにいれて見る。
途端にひったくられるアタリ。
瀬に乗られて竿がのされる。
下りながら瀬脇に寄せて引き抜く。
昨日までちび鮎ばかりだったので、手元でボチャン。
慌てて寄せて取り込む。昨日の鮎から比べると2回りくらい大きい。
オトリを代えてまた瀬の頭から。
元気なオトリなので瀬の脇から滑り込ませる。
横からの動きに反応するのか直ぐに掛かる。
流芯で落ち着いてしまうとなかなか来ない。
弱ってきたら即オモリで沈める。竿を長く持ったり短く持ったりして強制的にカニ横に曳く。
途中ガツンと来て引き抜いたら掛かり鮎だけ。調べてみたら鼻環の編み付け糸が切れている。
そういえばこの仕掛けはいつのだっけ? 根掛りとドンブリで失わない限り使い続けていた。
こりゃ、久慈川では危ないな。帰ったら仕掛けを作らなくちゃ。

瀬を下りながらポツポツと拾って、集合時間の1時までに15尾。
師匠も15尾。正やん12尾。角さん11尾。
ただし型は良くて(久慈川ほどではないが)17cm〜20cmが揃い満足。
遅く大量に遡上した天然遡上と思われる鮎には出会えませんでした。残念!
着替えが終わって「やれやれ」と一息ついたらザーッとドシャ降りの雨。
ぴったり天気予報の通りで間一髪。
車でホテルで作ってくれたお弁当を頬張りながら一路帰路へ。


途中いつものスイカ屋さんに寄ったら、今回はご主人が出てきて、まあこの人が良くしゃべるしゃべる。
30分のご高説を拝聴して、最後には「ご清聴有難うございました」まで言われて、店を後にして、そこ
からは一気に那須まで高速を飛ばす。
途中何箇所かでドシャ降りの雨。
那須塩原インターを降りて、黒磯で反省会兼夕食を食べて今回の釣行もジ・エンドとなりました。

今回は今回は震災復興の為の高速代を支援していただき、念願の阿仁川に行くことが出来て満足の
釣行でした。
来年はどこにしようか?(フッフッフッ←鬼)

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