第2幕

1部:プラーナ

2部:アポカリプス666

3部:月蔵経

  主題:憎しみと滅び

暗転と沈黙のなか第2幕がはじまります。予言書の多くは大変悲観的です。

人間の謙虚さを求めるため、宗教に入り込ませるための脅し、

あるいは人を怖がらせることが好きなど、いろいろ理由はあるでしょうが、

バラ色の未来だけを書いた予言は見たこともないし、

おそらくひどくつまらないものに思えます。

ここでは争うこと自体が人間の目的でもあるかのような果てることのない

戦争、憎しみ、愚かさ、そして結果としての滅びを表現します。

 

−プラーナ−

ヒンドゥー教の聖典。人類の滅亡について記されている。現代はカリ・ユガの時代である。
慈悲の心を忘れた人類は欲望のおもむくままに行動するため、飢餓や災難が起こる。
戦争の時代でありカリの女神にあおられて打ち続く戦争があったのち、カリ・ユガの時代は終わり人類も終局をむかえる。

サズによる7拍子で延々と続くリズムとテーマが絶えることのない争いをあらわします。

 

−アポカリプス666

ジーン・ディクソン著、ノストラダムス、エドガー・ケーシーと並ぶ世界3大予言者のひとり。
きわめて明確かつ具体的に予言の数々が書かれている。ケネディの暗殺、ニクソンのウォーターゲート事件等を的中。
21世紀には米国に代わり中国が世界を統括することを予言している。

一時的な争いの終結や快楽の享受も常に、次の争いの渦の発生を引き起こしています。
サズによる演奏も静かになったり、ファンキーになったり、ブレイクしたりと変化します。

 

−月蔵経−

仏教の経典で末法について詳しく予言。
末法の時代とは釈迦が世を去ってからの二千年後(1520年ごろ)からの一万年。
釈迦の教えがすたれ、理性を失い互いに争い、いがみ合う時代。

安楽を求め、平和を祈願し、多くの賢者が考えます。しかし結局はまた争いに戻ります。
プラーナと同じサズによる7拍子がより暴力的に、より混沌とした舞踏とともに現れます。

 

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