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頭部に受傷すると。
頭からたくさん血が出ます。
傷が浅く、早期に処置していれば、後遺症はないかも。
(2、3日はCT検査はしておいた方がいいけど。)
(外出血がなくても、内出血しているかもしれないし。それもすこしづつ)
(また、内出血がなくても、腫れていたりすれば、後遺症が出る可能性があります)
ちなみに、頭部に過大な衝撃を受けた場合、
衝撃を受けた部位の他、その反対側の頭蓋骨に一緒に動かされた脳がぶち当たり、脳が傷ついてることがあります。


傷が深いと。
脳の病気や脳内出血や脳溢血、脳梗塞、クモ膜下出血などの初期症状にもあるが、
手足にしびれがある。痙攣する。感覚がなくなってくる。

こおなると、後遺症は残る。リハビリで回復する人もいるが、なんらかの後遺症が残る人もいる。
それが、身体のマヒ〈機能しない、完全にはしない〉かもしれないし、前ページに書いた記憶や感情、
気力といわれるものかもしれないし、記憶する力かもしれない。身体と両方かもしれない。


更に傷が深いと。
意識がなくなります。
意識は即日戻るかもしれないし、2週間ぐらいで戻るかもしれないし、
1ヶ月かかるかもしれないし、半年かかるかもしれないし、半永久的に戻らないかもしれない。。。
意識が戻ったとしても、手足はぴくりとも動かず寝たきりかもしれないし、話すことができなくなってるかもしれないし、
目だけが開いて、ただ漠然と天井を見ているだけかもしれない。
ちなみに。
1週間以内に意識が戻れば、マヒや障害はほとんどなく、社会復帰が早くできると言われています。
1ヶ月以内に意識が戻れば、リハビリをすれば、かなりの割合で通常の生活に支障がない程度まで戻せると言われます。
3ヶ月以上意識が戻らなければ、意識が戻るのはかなり厳しく、意識が戻っても、障害はかなり酷いと言われています。
ただ、それぞれ確率の問題であって、「絶対に」とは言い切れません。良くも悪くも。



後遺症というもの

受傷後、半年以上経過しても治らない障害を指すそうです。
それ以上リハビリを行っても変わらない、その症状が固定してしまった、と見なされた症状が後遺症。。。
(そう言われているんですけど、自治体によっては役所が毎年「変化はありませんか?」と尋ねてきます。)
さてさて。その後遺症というものですが、人によってピンからキリです。
努力と根性で治る(という言葉は後遺症に対しては使われていないのですが)ものでもないですし。。

頭部外傷の場合

(マヒが)軽ければ、リハビリをすれば、完全に元の状態に戻せますし、
マヒが残っていても、日常生活に差し支えない程度までは戻るでしょう。戻すのも大変ですが。
脳を損傷すると、右脳であれば左半身が、左脳であれば右半身がマヒします。
そのマヒは運動神経であったり、感覚神経であったり、その両方であるかもしれません。
それにプラス、知能、記憶、感情、気力、きめい力などの能力の欠落(程度の差はあります)があるかもしれません。
また、半身がマヒしていれば、バランスが悪くなったり、方向感覚が悪くなったりもします。
小脳はバランスを支配してますし、両耳が大事な役割を担ってますから、、、、、
バランスが悪くなると、今度は余計な力が予想もしない部位に入ったりします。
ほら、急に人に押されたりすると、身体が勝手に硬縮したり、動いたりするように。
けれども、筋肉への命令がちゃんと伝えられなくなっている(マヒした)人はそう動いてくれるとは限らない。
筋肉が緊張するだけなら、ある部分の筋肉だけが震えっぱなしになるかもしれない。止める命令が伝わらないなら。
高次脳機能障害という言葉があり、使われています。
知能・記憶・感情・感情コントロール・気力といったような脳の機能の低下を指した障害名なのですが、
だからといって、その総ての能力が低下していたり、欠落しているとは限りません。
気力だけとか、記銘力だけであるとか、そういう例もあります。
総てがそうなのだと思われると、当人に心の傷をさらにつけることになるかもしれません。

マヒ
自分自身の意識などと通じてない状態。
それは、運動神経であったり、感覚神経であったり、自律神経であったり、、、、
またそれは、完全マヒという完全に機能しないものだったり、不全マヒといった不完全な、中途半端なものかもしれない。
マヒというと、シビレや痛みを連想する人もいると思いますが、
それはないけれど、動かない、もしくは、微々としか動かないコトのことをこの場合の大概は言っています。
また、「ケイセイ」と呼ばれる震えや硬縮、伸長の動きがあります。
が、これは寒いから震えてるのでなく、その部分の筋肉への神経が通ってなく、
自分で制御できずに、勝手に筋肉が収縮を起こしているだけです。
そのケイセイの起こる筋肉によって、正常に動かせる筋肉の動きを阻害して、
結果、動かない、使えない、というマヒもあります。



リハビリ

一言にリハビリテーション(リハビリ)と言っても、
それは、身体のリハビリ、社会へ適応する為のリハビリ、就職の為のリハビリ、日常生活を送る為のリハビリだったり、
人によって、または、その人の障害の種類・レベル・目的によって、色々変わるものです。
動作にしても、知的な事にしても、「繰り返し」というトレーニングが主です。
そもそも「トレーニング」というものは「繰り返し」の積み重ねですから。根気が必要です。周りを含めて。
また、普段の生活を行うにあたって、それをフォローさせる補助具というものがあり、(作業療法科の先生が作ったものも含む)
それを使いこなせるようにするのもリハビりです。いらなくなれば、それはそれでいいのですが。「転ばぬ先の杖」です。
また、まだ残されている機能で、作業や動作を補うようにさせるのもリハビリです。
右利きの人が右手が使えなくなれば、左手だけでも出来るように。などなど、、、

生活のため

道順を覚える。一見、簡単そうなコトなのですが、行き先すらも覚えていられなければ難しいコトなのです。
しばらくは誰かが付き添って、何度も何度も同じコースを通って、すこしづつ刷り込ませるしかありません。
記憶の補助として、常にメモを取らすクセをつけ、常に携帯する習慣をつけ、
常にわからなくなったらメモを見るように教える必要があります。
それは道順のコトに限らず、食事・行動・作業・日程・予定、全てにおいて言えることですが。

グループホーム

現在のところは、身体の障害が重度であれば、病院のたらい回しや施設を転々と、だったり、
身体が軽度でも、精神病院やらに突っ込まれるか、在宅介護にならざるえなかったりするのですが、
何人か集団で、介護する人をその集団で雇うような形でできないか模索はされています。
高次脳機能障害といっても人によって様々ですから、
集団のそれぞれがそれぞれの足りないところを補い合って、暮らすことができないかというものです。
ただ、その為には、行政や地域住民、不動産業やアパートやマンションの大家・管理人にいたるまでの
高次脳機能障害に対する理解とその人達への誤解や偏見を取り除く必要が実現には絶対にあります。
そして、金銭面や人資面での補助なども必要なのですが、まだまだのようです。

就業のため

工程を繰り返し、なん度もなん度も教えれば、その工程を覚えさせることも出来る頭部外傷の人はたくさんいる。
それを修得するまでサポートする人材がいるといいのですが、現実にはそれは極希なことであって、
そういう人材に対しての政府からの援助などは現在未だに存在もしていません。残念ながら。
そのせいもありますが、受け入れる職場もまだ微々たるものという現状もあります。。

ジョブコーチ

仕事を覚えるまで、サポートする人です。
頭部外傷の人が職場でどうすれば仕事をするにあたって良いのか、
職場環境を合うように考えてくれたり、設定してくれたりします。
また、職場の人にその人の障害をかみ砕いて説明して、理解してもらい、
職場の人の対応の仕方などを教えたりもします。
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日本では、今までボランティアのような形で細々と存在はしていましたが、
2000年度、神奈川県相模原市と滋賀県で試験運用がされ、2002年には全国に適用されるかも。(労働省によると)
2001年度からは、他、宮城県・仙台市、愛知県、など全国十地区でも行われるコトが決まったそうです。(厚生労働省によると)
2002年度から厚生労働省は障害者職業訓練センターでジョブコーチを使った就業活動を実施中。

国の施策

また、高次脳機能障害のリハビリを模索する(研究する?)必要性から、
北海道大学付属病院・札幌病院(共同で)、宮城県仙台市・東北更生年金病院、千葉リハビリテーションセンター、
埼玉県立リハビリ病院、神奈川県総合リハビリテーションセンター病院、愛知県名古屋市・市立リハビリテーションセンター、
岐阜県・木根病院、大阪府・府立障害者福祉センター付属病院、兵庫県リハビリテーションセンター、
久留米大学付属病院、など十病院が指定されて、国立リハビリ病院を中心に研究等
(脳外傷対策のための)予算等がまわされるようです。
2002年度終了後、それらモデル事業をしている各病院から中間報告がなされ、
2003年度から全国でも施行されて、5年間続けられました。
2006年10月から自立支援法の枠内で一部道府県で高次脳機能障害支援普及事業が始められました。

現在の日本の医療制度

現在の日本の医療制度は、良くも悪くもアメリカなどを手本にして、
入院期間は短く、外来も少なくしよう、といった制度に傾斜を早めています。
入院に関していうと、一律どんな障害であれ、完全に回復していようがいまいが、3ヶ月で退院を勧告されます。
3ヶ月を超えると、国などからの補助がなくなるところが背景になっているようです。
よほど軽くなければ、3ヶ月という期間でリハビリを終了とさせるのは酷な話なのですが、それが現在の日本の実状です。
それならば、アメリカなどはどうなんだ?との疑問が湧くと思いますが、
あちらはその代わりにアフターフォローが確立しているのです。
教会や慈善団体の存在も歴史的にも深く根付いてますし。
2003年度より介護支援費制度が始まり、中央からより地方へ、地域へと、の動きがあります。
2006年10月からは障害者自立支援法が施行され、往く往くは高齢者の介護保険と一緒くたにされるという噂も絶えません。
各地域に根付かせ、各地域で生活できるようにしていくのは良いコトですが、
しかし、まだ地方レヴェルまでに、障害に対する理解や認識、ケアーがされていなかったりもします。

他の国の福祉に対する理念

アメリカ合衆国
もともとヨーロッパの植民地として開拓され、約200年前に独立建国したこの国は、
自由放任主義、多民族国家、連邦共和制、といった様々な特性を持ち、こうした特性は、
国民の社会的・経済的自立を促す「自立援助型」の社会福祉に大きな影響を与えています。
フランス
個人主義の浸透したフランス人の生活、行政をはじめとするあらゆる形での他人の干渉を好まないフランス人の気質、
そして適当な距離社会的交流や相互援助には積極的なフランス人のもつ社会性等を損なわずに、
効果的生活支援策としての社会福祉、「連帯と参入」。
スウェーデン
「普遍主義」と「平等主義」。
社会の中の恵まれない一部をでなく、社会構成員全員を対象としている。



続きはまた後日。

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誤解されやすい(わかりにくい)高次脳機能障害

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