石井流ネィチャーフォトのフルコース(私の撮影テクニック)



レンズの選択

 まず始めに私は15mmの魚眼レンズから500mmの超望遠レンズを使い自然と対話をしている。一番使用頻度が高いレンズは中望遠レンズのタムロン90mmF2.8マクロだ。タムロン90mmマクロは初期型の「形は悪いが良く写る」が確かキャッチコーピーの開放値F2.5のモデルから使い始め、現在5本目のデジタル対応した開放値F2.8、AF、MFワンタッチ切り替え単体で等倍撮影可能のモデルを愛用しています。

このレンズは、色再現、ボケ味、操作性と3拍子揃った素晴らしいマクロレンズです。自然写真仲間に「マクロレンズは何が良いかなあ?」と聞かれれば、買って絶対損はしないからタムロン90mmマクロが良いよと、奨めています。

 キヤノンの中望遠マクロは、旧タイプのEF100mmF2.8マクロを愛用しています。このレンズもボケが美しく、全てのEFレンズ共通の色調で好感が持てます。レンズの前玉が、奥にあるので、レンズフードが不要。デジタルカメラの描写を考えて設計はされていないと思いますが?、EOS−5Dでも極端な逆光線以外はフレアが出る事も少なく、デジタルカメラでも安心して使えます。





オリンパスOM−4 タムロン90mmF2.8マクロ RVP



 その他、好きなレンズはレフレックスレンズ、魚眼レンズです。レフッレックスレンズの特徴は、リングボケ、2線ボケで個性的写真を写す事が出来ますがF値が暗いので三脚が必要です。上手く使えば他のレンズが絶対真似出来ないファンタジックな表現が楽しめます。



リングボケフィルター



キャノンnewF−1 FD200mmF2.8 RVP(オリジナル・リングボケフィルター使用)

オリジナルのリングボケフィルターは東京写真専門学校に通っている時に自家製のフィルターを考案していてレフレックスレンズの中心は丸く光を透さないよな!
それじゃあと200mmの望遠レンズの中心に丸く切った紙を貼ったらレフレックスレンズと全く同じボケになる事を発見したのです。

「リングボケフィルターの作り方」は、2002/10/2に発売された日本カメラ社・NCフォトシリーズ7・くらべてわかる花と風景写真○と× A と学研四季の写真2002/7/20発売・8,9月号・レフレッjクスレンズなんてもういらない!?自作フィルターのリングボケを飾る・70−200ミリズーム新アイデアを
2誌に発表させて頂きました。この方法で、レフレックスレンズの欠点・焦点距離が長すぎる・F値が暗く使い難かった事が全て解決出来ます。


2002年に石井流自然写心の裏技として写真雑誌で初公開したリングボケフィルターですが、最近、写真雑誌のフォトコンテストやネット上の写真ギャラリーで望遠+リングボケフィルター使用と目にする様になり、嬉しいです。

著名な自然写真家の先生方も愛用して下さっていて、写真雑誌等で紹介して下さっています。
これも嬉しい限りです。

リングボケは1円玉や文具の丸いシール等をフィルターに貼っても一応効果は出ますが、使用するレンズの焦点距離や、明るさでも貼る黒丸の大きさは変わります。

ただ、丸いものを貼れば何でもOKではありません。







 オリンパスOM−2N ズイコーフィッシュアイ16mmF3.5 RVP
              


 魚眼レンズは、環境も写し込む時に使用しています。両レンズともクセが強いレンズなので、使用には注意して下さい。

50mmマクロレンズはオリンパス・ズイコー50mmF2を愛用しています。このレンズはボケと立体感のある描写が特徴です。明るいレンズなので手持ち撮影も可能です。







オリンパスOMー4 ズイコーマクロ50mmF2 RVP



 他にズームレンズもフレーミング時にミリ単位の微調整が可能なので多用しています。キャノンEF28−70mmF2.8LとEF70−200mmF2.8Lは写りが良いので好んで使っています。







キャノンEOSー1V EF28−70mmF2.8L RVP






キャノンEOS−1V EF70−200mmF2.8L RVP 



 500mm超望遠レンズは、野鳥撮影や太陽の撮影に使用します。重量にあるレンズなので大型三脚が必要となります。尚、500mmレンズで太陽や月を写すと35mmフィルム上に5mmの大きさで写ります。







キャノンnewF−1 FD500mmF4.5L RVP



フィルターについて!

 たぶん私の写した花の写真を見た人は、ソフトフィルターを多用しているに違いないと思うでしょう。しかし、実際は殆ど使用していません。ソフトフィルターを使用しなくても、群生している花なら手前に咲いている花にピントを合わせるのではなく、奥に咲いている花にピントを合わせれば、手前が美しくボケてソフトフィルターを使ったのと同じ様な効果がでます。ソフトフィルターで使って物は、センターフォーカスのみです。PLフィルターは自然撮影には必需品です。空の濃度を落としたり、葉の表面反射や水面などの反射を抑える効果があります。使用時の注意点は、広角だと偏光ムラが出来る点と、偏光効果を何時も最大で使うのも問題があります。空が不自然に暗くなったり、森を撮る場合など美しい葉の輝きを失ってしまったりします

フレーミング(構図)



三分割法

 フレーミング(構図)は、被写体が中央に入ると「日の丸構図」と言い一番安定しますが、画面に動きがなくなりますので、バランス良く空間処理を考え、三分割法(黄金分割とも言います。上の図を参考にして下さい)を使うと上手くいきます。カメラを覗き、均等に縦横2本づつ線が入っていると仮定します。(方眼マット使用の場合はそれを利用すると大変便利です)縦の線と横の線が交わる4箇所が被写体を配置するポイントになりまます。風景撮影時の水平線面中央ではなく、線を引の1または2の場所に入れるとバランスがいいです。私の写真も参考にして下さい。あと、画家は対角線上に斜めに線が入っていると仮定して空間バランスを見るそうです。まあ、もともと「三分割法は絵のフレーミングの基本です。」あまり形にとらわれ過ぎるとつまらないので、みなさんも自由に色々とフレーミングを試してみて下さい決まりは無いのだから・・・。

他のフレーミングの勉強方としては、好きな写真家の写真集を見る事も大変勉強になります。たとえばここに1枚の好きな写真家が撮影したポピーの写真があるとします。同じ花を被写体に選び「模写」するのです。上手く真似できればフレーミング以外に光の選択、レンズの選択、絞り値の選択、シャッタースピードの選択が読めた事になるのです。すなわちプロの撮影テクニックが盗めた事になります。この様な訓練を続ければフレーミングを含む撮影テクニックは必ず上達すると思います。憧れの自然写真家、栗林 慧先生、故、木原和人先生の写真集は手垢で汚れセロハンテープで補強し今でも開いて勉強しています。

光の扱い方!

 その他、撮影時に気を使っていることは、光です。逆光線で自然を見ると全て生き生きと新鮮に見えます。花向きの光は薄曇の日です。光がソフトなので嫌な影が出ません。ストロボは殆ど使用しません。千差万別な自然光を生かしています。いかに撮影時に光が生かせるかが素晴らしい写真を写す鍵となっているのです。撮影時に太陽に向かって歩く事をお奨めします。

三脚について!

 言い忘れていましたが、ブレが恐いので90パーセント以上は三脚使用を使用しています。ジッツオ468L、407Lを愛用しています。ジッツオ社はもともと軍用の部品を作っていたので、耐久性は折り紙つきです。雲台はパーン棒の付いたタイプではなく自由雲台が使いやすいです。クローズアップ撮影は拡大するから特にブレには注意が必要です。1ミリでもブレたら出来上がった写真はブレブレになるでしょう。シャッターを押す時はファインダーで完全に被写体の動きが止まったのを確認してから写す事が成功への秘訣です。あと、レーリーズは必需品です。500mmレンズにテレコンバーターを装着した時は、さらにブレやすいのでカメラ側に一脚を使用すると良いでしょう。

露出について!

 私は35mmと6×4.5のカメラを使用している。使用するカメラの測光は、最先端の技術を取り入れた多分割測光ではなく昔ながらの中央部重点平均測光を使用している。何故、分割測光を使用しないかと言うとカメラが自動的に露出補正をしてしまうからだ!自分のイメージ通りに写すには中央部重点平均測光を使用し、撮影時に段階露出をして現像が上がってきたポジを見て自分のイメージにあった写真を選んだ方が良いと思う。多分割測光だとカメラが自動的に補正した露出が読みにくく、どの様に写るかイメージしにくい。

 撮影モードは絞り優先オートを使用している。現在のカメラはオートで撮影するのを前提に作ってあるので、使い難いマニュアルで撮影するのはナンセンスだと思う。 

 カメラの露出計は18パーセントの反射率があるグレー色の被写体を写した時だけ適正露出に写ります。18パーセント標準反射板は大型カメラ店で買う事が可能です。このグレーより明るい被写体はプラス補正をし、暗い被写体はマイナス補正をしないと正しい露出には写りません。

入射光露出計は、被写体の反射率に左右されなく良いのですが、接写時の露出倍数も計算しないといけないので、クローズアップ撮影には不向きで、ポートレートや側まで行って露出が測れる被写体に向いています。私はミノルタのフラッシュメーターを持っていますが、もう何年も使った事がありません。

フィルムの選び方!

 フィルムの種類には、ネガフィルム、リバーサルフィルム、白黒ネガフィルムなどがあります。一般的に白黒よりカラーの方がネィチャーフォト向きだと思う。ネガフィルムは普通にプリントしてアルバムに貼に貼って楽しむのに向いて、プリントが最終的な目的ならネガフィルムを選びましょう。昔はISO400の感度のネガカラーは粒子が粗くてネィチャーフォト向きではありませんでしたが、現在のフィルムは超微粒子で大伸ばしも十分可能です。ISO400フィルムなら手持ち撮影も可能です。

 次にリバーサルフィルムは、スライドプロジェクターでの映写や印刷原稿に向いています。もちろんプリントも可能ですが、高価です。
感度は、ISO25からISO1000まで各社色々あります。一般的にネィチャーフォト向きなのは、ISO50からISO100迄です。私が愛用しているフィルムは「フジクロームベルビアISO50」でネガカラーフィルムはスナップ撮影以外では使いません。このフィルムは超微粒子で色が誇張されるのが特徴です。すなわち自然をより美しく写す事が出来る素晴らしいフィルムですので、皆さんにもお奨めのフィルムです。使用上注意点は、感度が50と低いので三脚を使用しシャープに写す事を心掛けて下さい。

現在は、フジクロームベルビア100を愛用してます。

昆虫の狙い方!

 基本はセオリー通りに昆虫や動物、鳥などは目にピントを合わせると生き生きした姿を捉える事が出来ます。蝶などは横から平行に狙うと絞り開放でも全体にピントの合ったシャープな写真を写す事が可能です。

 花は花芯にピントを合わせるのが基本ですが、慣れてきたら花びらや茎にピントを合わせたり色々な表情を狙って見ましょう。





キャノンnewF−1 FD200mmF2.8 RVP






キャノンnewF−1 シグマパールミラー400mmF5.6 RVP







オリンパスOM−4 タムロン90mmF2.8マクロ RVP




風景の狙い方!

 広大な風景を狙う場合もポイントの発見が大切だ。著名な写真家の言葉に「写真は引き算だ!」と言う言葉がある。ようするにフレーミング時にポイントを的確に捉え余計な物は画面から排除しシンプルに!と言う事である。

 夜空の星を狙う場合は、超高感度フィルムを使用して星を止めて写す方法と、低感度フィルムを使用して夜空に星の光跡を捉える方法がある。撮影時にはレンズが結露するので白金カイロなどでの保温が必要だ。あと、懐中電灯は露出などの確認用に必要です。尚、露出は、データーを記録して後の撮影に役立てましょう。

 竜、海、渓流など水の流れを狙う場合、高速シャッターで水の流れを止める方法と、低速シャッターで水の流れを感じされる方法がある。撮影時に悩んだ時は、両方とも撮影する事をお奨めします。

 太陽を狙う場合、カメラの露出計指示通りではアンダーになるのでプラス補正が必要です。必ず段階露光をしましょう。


 紅葉の撮影は木の下から俯瞰撮影する場合は、プラス補正が必要です。赤い葉をより強調刷り場合は、幾分アンダーに捉えると良いでしょう。尚、葉の表面反射を抑える為にPLフィルターを使用します。







キャノンEOS−1V EF70−200mmF2.8L RVP 






キャノンnewF−1 FD24mmF2.8  RVP






キャノンEOS−1V EF70−200mmF2.8L RVP 






キャノンnewF−1 FD50mmF3.5マクロ RVP



私にとっての自然写真とは!

私は、自然を相手に撮影をしていますが、記録的に写す事は殆どありません。感じたままに写し、その心を大切にしています。だから、私は「自然写心」だと考えます。作品に私の心が反映されていると思います。撮影時は、自然に同化し昆虫や花と戯れ童心を忘れない様に心がけています。30歳を過ぎた今でも夏になるとカブトムシ、クワガタムシに会いたくなり採集に出掛けます。両親はあきれていると思いますが・・・。


※ もっと詳しく花写真を学びたい方は僕の本を読んで頂けたら嬉しいです!
光を生かす花の撮影術・日本カメラ社



トップページへ