昨日今日明日〜某月某日@ (04/10/01)

今年の夏は、暑かった。



七月某日
久しぶりに体重を測る、45キロ。もともと痩せているが5キロ
もダウン、愕然とする。
疲れが取れないとおもったらこれが原因か。
仕事場が二箇所になり移動時間の関係で食事を抜いたりする事が
多い、反省。


七月某日(数日後)
44.5キロ。これではキングの「痩せゆく男」ではないか。
呪われるような悪いことはしていないつもりだが・・・・・と、
考えながら数人の顔を思い浮かべる。

*「痩せゆく男」スティーブン・キング


七月某日
四十年来の酒友少林寺に誘われ飲みに行くがお目当ての飲み屋は
休み。適当に入った居酒屋、ジャズが静かに流れている、雰囲気
よし。店長らしき女性の名刺に「若女将」とある、楽しいではな
いか。美人ではないが今時の若い人にしては気配りがある。肴も
美味しいが彼女の選んだという酒(日本酒)リストは今ひとつ。
飛び込みにしては合格の居酒屋。楽しくなり少林寺と飲みすぎる。


七月某日
三ヶ月ぶりに友人日本酒党と会う。「痩せたね」と云われる。
「痩せゆく男」は45キロ前後で安定?しているが、改めて痩せ
た事を痛感。
彼のペースにつられ日本酒をグイグイ、また飲みすぎ。


七月某日
妹にも「やっぱり痩せた、ちゃんと食べているの。おばあちゃん
(我が母上、妹に押しつけてある)も心配していたよ」と云われ
る。妹の旦那は医者に太りすぎと云われ10キロの減量中とか。
羨ましい、こちらはいくら食べても500グラムも増えないのに。

※故あって三年前からシルバー一人暮らしのため「ちゃんと食べ
ているか」の質問


七月某日
中学からの友人肝硬変の誘いで卒業以来三十数年ぶりの同期生に
邂逅。ヒョロヒョロしていた男が八十キロの巨漢に、また痩身を
意識。
毎週テニスとボウリングで健康作りとか。そういえば義弟も毎週
プール通い、運動してもダイエットにはならないのだ。運動した
分また栄養が行き渡るのである、痩せのヒガミか。
飲みながら旧友の話などすっかり学生時代に戻る。帰りに三人で
肝硬変の家に寄る。とても八十代とは見えないお元気な母上をま
じえてまた小一時間昔話に花が咲く。
お元気な母上、今でも木目込み人形を教えておられる、指先を使
う事は健康の秘訣とか。


八月某日
大老人と会食。痩せた他に体の不調は無いかと心配して頂く。元
気の元は肉と、昼酒に分厚いトンカツ。帰りは大老人が絵筆とサ
イコロを買うのに付き合う。サイコロは画材屋には無く何故か駅
前の百貨店でも見つからず、疲れたのであきらめる。


八月某日
宅急便が届く、包装に「すず虫飼育セット」とある。送り主を見
ると肝硬変からだった。何かの間違いではと電話する。「この間
世話になったからお礼のかわり」・・・生き物は嫌いではないが
一人暮らしでは飼うのがメンドウ。せっかく頂いた気持ちに大人
げなく文句を云ってしまった。
それででも捨てるに忍びなく知人達に聞くが貰い手見つからず。
団地の知り合いに声を掛けようと考えたが、このすず虫たち(1
0匹ほど)のうるさいこと。初日は夜中に目が覚めたほどである。
同じ間取りの団地内に譲ることに躊躇、仕方なく覚悟をして飼う
ことにする。
説明書も読まなかったせいか、酔って世話したせいか水のやりす
ぎで二匹を残し十日足らずで死なせてしまう。二匹は雌なのか鳴
かず、一週間で後を追うように死んでしまった。合掌。


八月某日
仕事帰りに突然チーズケーキが食べたくなる。地元にあるM洋菓
子の支店で入手。
美味しかったがS店のチーズケーキを思い出してしまう。あまり
都心に出なくなったので入手不可能、ああ、食べたい。


八月某日
大老人から知人の個展に付き合え、とお呼びがかかる。個展に同
行、絵のことは素人だがどちらかと言えば好きな作風であった。
その後大老人の希望で馬刺屋へ。前日はその支店で少林寺と一杯
やったばかり。馬刺も二日は飽きる。


九月某日
一週間前に受けた市の健康診断の結果を駅前医院に聞きに行く。
貧血気味、尿に血の反応、胸に影らしきもの。何れも町医者では
詳しい検査が出来ない、念のためと市立病院への紹介状したため
られる。
飲み過ぎで肝機能を注意さるのは毎度で慣れっこだった。貧血な
ど生まれてはじめて。疲れの原因かもしれないと少し納得、でも
その他は何だかなりヤバイことになっているのでは。
そして肝機能は正常、これも不思議。まあ疲れて早寝、自然に酒
量は減っていたが。
医者に最悪と云われた訳ではないのに家に帰ったらジワジワトと
不安になり結局飲みすぎて寝てしまった。





今年の夏は痩せすぎを心配しながら酒を飲んで終わった。



しかし、暑かった。   (fou

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