■タイガース 2015年シーズン総評
2015年、タイガースは、鳥谷のMLB移籍関連の余波(結果的には残留)、また、先発投手のFA補強失敗で、チームの補強はドラフトのみとなった。補強ポイントは現状の底上げでまかなう方針となり、三塁は西岡をコンバートしたものの、早々に故障し離脱。完全な不良債権化してしまった。シーズン序盤は若手を積極起用したものの、打てなくなったとたん我慢できずベテランに切り替えるなど首脳陣の覚悟が見えなかった。一時は首位に立ったものの勝ちきれず失速。上位チームの不調による棚ぼた的な3位でのCS進出という結果に、和田監督の限界が見えた。
投手陣は、序盤、若い梅野とのバッテリーで大量失点する場面が多く、大敗か僅差の勝利という状況に陥った。このため、藤井、鶴岡の両ベテランにスイッチし、投手陣の安定化を図ったが、梅野の正捕手としての育成を考えると、狩野、小宮山の育成失敗と重なる。また、中継ぎ陣では、安藤、福原に続く投手がなかなか現れない状況が続き、高宮、歳内などの台頭もなかった。
野手では、マートンの不調、西岡、上本の故障と打撃を期待されている選手が今ひとつで、投手陣を見殺し続けた。野手については見るべきところがなかったシーズンだった。
|